《この記事は約 5 分で読めます(1分で600字計算)》
2019年9月2日~8日は「パブーをデザインエッグが事業譲受」「フィーチャーフォン向けコミックシーモアサービス終了へ」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。
【目次】
国内
閉店予定だった「パブー」を「MyISBN」のデザインエッグが事業譲受〈HON.jp News Blog(2019年9月2日)〉
9月30日に閉店予定だった「パブー」を、デザインエッグが事業継承。めでたい。紙(POD)の出版システムと連携していくそうです。作成できるEPUBがver.2であるなど仕組みが古いままなので、改修するのが大変そうですが……がんばって欲しい。
「LINEノベル」Androidアプリが提供開始 ~ リリース記念で読書時間がいちばん長いユーザーに現金10万円プレゼントのグランプリ開催〈HON.jp News Blog(2019年9月3日)〉
iOS版は8月5日に出ていましたが、Android版は1カ月遅れとなりました。投稿作品から選考される「令和小説大賞」の締切が9月30日なので、視界内ではやきもきしていた方も多かったようです。串刺し検索ができないなど若干不便な点もあるようですが、追ってアップデートしていく予定とのこと。
ビューン、宿泊施設や美容室などの店舗設置タブレット向け電子書籍読み放題サービスを提供開始〈HON.jp News Blog(2019年9月4日)〉
来客にいちいちWi-Fiスポットへ繋げさせるより、雑誌みたいにぽんと渡せたほうがラクでしょうから、良い改善。dマガジン for Bizや楽天マガジン法人プランとの競合です。
楽天Kobo、7型防水見開き表示可能な電子ペーパー端末「Kobo Libra H2O」の予約受付開始 ~ 販売開始は9月18日から〈HON.jp News Blog(2019年9月5日)〉
物理ボタン付きのスタンダードモデル。私は寝室で7.8型のKobo Aura ONEを使っているのですが、ページめくりの画面タップやスワイプが空振りしてストレスを感じることがままあるので、物理ボタン付きの端末にも魅力を感じます。
NTTソルマーレ、フィーチャーフォン向け「コミックシーモア」を2020年3月にサービス終了 ~ マルチデバイス向けサービスへ全面移行〈HON.jp News Blog(2019年9月5日)〉
ひとつの時代が終わった感。長いあいだお疲れさまでした。ちなみに当メディアの前身である ebookspot.jp(のちの hon.jp DayWatch )は、フィーチャーフォン向けコミックシーモアのサービス開始翌月、2004年9月生まれです。
集英社決算、最終利益98億円超に〈新文化(2019年9月6日)〉
デジタル、版権、物販など「その他収入」が大幅に伸長、100億に迫る利益は“画期的な数字”とのことです。すばらしい。
海外
海賊版サイト「Manga Rock」、閉鎖へ 有料配信で批判相次ぎ「漫画家と出版社に心よりお詫び」〈J-CASTニュース(2019年9月2日)〉
マンガ海賊版サイトが「合法化」宣言 Manga Rock運営「世界中の出版社と交渉中」〈J-CASTニュース(2019年9月6日)〉
1本目を読む限りいわゆる「ファンサブ」なので、クランチロールのように公式化を図るのはどうだろうと思っていたのですが、やはりそういう方向へ進むようで。ただ、権利者からの提案ではなく、海賊側から「これから真面目になります!」と宣言された場合、歩み寄るのは難しいかもしれませんが。正規版流通がある国はともかく、ない国についてはうまく利用するのが吉と思います。
米、学校図書館がハリポタ撤去 神父「呪文は本物」〈共同通信(2019年9月4日)〉
「呪いは本物」、カトリック校がハリポタ小説を撤去 米テネシー州〈CNN.co.jp(2019年9月4日)〉
CNNのほうでは、撤去後のローマカトリック教会ナッシュビル教区による弁明や、同シリーズが過去に受けてきた批判などについても触れられています。まあ、これが公共図書館だったらえらいことですが、学校図書館しかもカトリック系なら、ある程度仕方ないのかなという気がします。
メルマガについて
本稿は、HON.jpメールマガジンに掲載された内容を、1週間遅れで掲載しております。最新情報を入手したい場合は、ぜひメルマガに登録してください。無料です。
※本稿はクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際(CC BY-NC-SA 4.0)ライセンスのもとに提供されています。