「パブーをデザインエッグが事業譲受」「フィーチャーフォン向けコミックシーモアサービス終了へ」など、出版業界気になるニュースまとめ #389(2019年9月2日~8日)

出版業界気になるニュースまとめ

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 2019年9月2日~8日は「パブーをデザインエッグが事業譲受」「フィーチャーフォン向けコミックシーモアサービス終了へ」などが話題に。編集長 鷹野が気になった出版業界のニュースをまとめ、独自の視点でコメントしてあります。

【目次】

国内

閉店予定だった「パブー」を「MyISBN」のデザインエッグが事業譲受〈HON.jp News Blog(2019年9月2日)〉

 デザインエッグ株式会社は9月2日、大日本印刷グループの株式会社トゥ・ディファクトが運営する電子書籍の作成・販売サービス「パブー」を、9月30日をもって事業譲受することに合意したことを発表した。パブーは4月に、9月30日での閉店予定を発表していたが、デザインエッグが事業継承することにより、存続することになった。 なお、事業譲受に伴い、サービス運営に関し以下の影響が出ることが発表されている。楽天Koboへの外...

 9月30日に閉店予定だった「パブー」を、デザインエッグが事業継承。めでたい。紙(POD)の出版システムと連携していくそうです。作成できるEPUBがver.2であるなど仕組みが古いままなので、改修するのが大変そうですが……がんばって欲しい。

「LINEノベル」Androidアプリが提供開始 ~ リリース記念で読書時間がいちばん長いユーザーに現金10万円プレゼントのグランプリ開催〈HON.jp News Blog(2019年9月3日)〉

 LINE株式会社は9月3日、同社が展開する小説プラットフォーム「LINEノベル」Android版アプリの提供を開始した。また、リリースを記念し、読書時間がいちばん長いユーザーに現金10万円をプレゼントする「読書時間グランプリ」を8日まで開催している。 読書時間グランプリは、LINEノベルアプリ内の読書時間をスクリーンショットし、LINEノベルの公式Twitterアカウント(@novel_LINE_jp)をフォロー、ハッシュタグ「#読書時間グ...

 iOS版は8月5日に出ていましたが、Android版は1カ月遅れとなりました。投稿作品から選考される「令和小説大賞」の締切が9月30日なので、視界内ではやきもきしていた方も多かったようです。串刺し検索ができないなど若干不便な点もあるようですが、追ってアップデートしていく予定とのこと。

ビューン、宿泊施設や美容室などの店舗設置タブレット向け電子書籍読み放題サービスを提供開始〈HON.jp News Blog(2019年9月4日)〉

 株式会社ビューンは9月2日、宿泊施設や美容室などの店舗に設置されたタブレット向け電子書籍読み放題サービス「ビューン読み放題スポット タブレット版」の提供を開始した。来客に向けて雑誌100誌以上・マンガ1万5000点以上の電子書籍を配信する。 これまでは来店のうえ、手持ちのスマートフォン・タブレットから、店舗のWi-Fiに接続することで利用できる「ビューン読み放題スポット」(以下、通常版)という読み放題サービ...

 来客にいちいちWi-Fiスポットへ繋げさせるより、雑誌みたいにぽんと渡せたほうがラクでしょうから、良い改善。dマガジン for Bizや楽天マガジン法人プランとの競合です。

楽天Kobo、7型防水見開き表示可能な電子ペーパー端末「Kobo Libra H2O」の予約受付開始 ~ 販売開始は9月18日から〈HON.jp News Blog(2019年9月5日)〉

 楽天グループの Rakuten Kobo Inc. は9月5日、新型電子ペーパー端末「Kobo Libra H2O(コボ リブラ エイチツーオー)」を発表、予約受付を開始した。7インチ防水で見開き表示可能な電子ペーパーディスプレイを搭載したスタンダードモデルで、国内販売開始は9月18日を予定している。 最上位モデルの「Kobo Forma」が197g、8インチ、解像度は1920×1440の300ppi、内蔵メモリ32GB、税別3万1800円なのに対し、「Kobo Libra H2O」...

 物理ボタン付きのスタンダードモデル。私は寝室で7.8型のKobo Aura ONEを使っているのですが、ページめくりの画面タップやスワイプが空振りしてストレスを感じることがままあるので、物理ボタン付きの端末にも魅力を感じます。

NTTソルマーレ、フィーチャーフォン向け「コミックシーモア」を2020年3月にサービス終了 ~ マルチデバイス向けサービスへ全面移行〈HON.jp News Blog(2019年9月5日)〉

 エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社は9月4日、同社が運営するフィーチャーフォン向け電子書店「コミックシーモア」のサービスを、2020年3月31日をもって終了すると発表した。既存ユーザーは、スマートフォン・タブレット・PC(以下、マルチデバイス)向けサービスへの移行手続きを行うことで、引き続き利用できる。 フィーチャーフォン向けコミックシーモアは、2004年8月にNTTドコモのFOMAシリーズ向けとしてサービス開始...

 ひとつの時代が終わった感。長いあいだお疲れさまでした。ちなみに当メディアの前身である ebookspot.jp(のちの hon.jp DayWatch )は、フィーチャーフォン向けコミックシーモアのサービス開始翌月、2004年9月生まれです。

集英社決算、最終利益98億円超に〈新文化(2019年9月6日)〉

 デジタル、版権、物販など「その他収入」が大幅に伸長、100億に迫る利益は“画期的な数字”とのことです。すばらしい。

海外

海賊版サイト「Manga Rock」、閉鎖へ 有料配信で批判相次ぎ「漫画家と出版社に心よりお詫び」〈J-CASTニュース(2019年9月2日)〉

海外で人気の海賊版サービス「MangaRock」の運営会社が2019年9月1日、J-CASTニュースの取材に「漫画業界にご迷惑をおかけして本当に申し訳ございませんでした」と謝罪し、配信を終了すると明かした。同サービスをめぐっては、業界関係者の問題提起に端を発し、日本で物議を醸していた。NYタイムズも紹介MangaRockは、2000年代前半に海外向けにリリースされた。ウェブサイトとアプリ(iOS/

マンガ海賊版サイトが「合法化」宣言 Manga Rock運営「世界中の出版社と交渉中」〈J-CASTニュース(2019年9月6日)〉

漫画の海賊版サービス「MangaRock」が批判を集め、閉鎖に追い込まれた問題で、運営会社は2019年9月5日、出版社などとライセンス契約を結んだ上で

 1本目を読む限りいわゆる「ファンサブ」なので、クランチロールのように公式化を図るのはどうだろうと思っていたのですが、やはりそういう方向へ進むようで。ただ、権利者からの提案ではなく、海賊側から「これから真面目になります!」と宣言された場合、歩み寄るのは難しいかもしれませんが。正規版流通がある国はともかく、ない国についてはうまく利用するのが吉と思います。

米、学校図書館がハリポタ撤去 神父「呪文は本物」〈共同通信(2019年9月4日)〉

「呪いは本物」、カトリック校がハリポタ小説を撤去 米テネシー州〈CNN.co.jp(2019年9月4日)〉

米テネシー州ナッシュビルにあるカトリック系の学校が、「ハリー・ポッター」のシリーズ小説について、同書に描かれた呪いは本物だという神父の判断に基づき図書館から撤去した。

 CNNのほうでは、撤去後のローマカトリック教会ナッシュビル教区による弁明や、同シリーズが過去に受けてきた批判などについても触れられています。まあ、これが公共図書館だったらえらいことですが、学校図書館しかもカトリック系なら、ある程度仕方ないのかなという気がします。

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CC BY-NC-SA 4.0
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※本稿はクリエイティブ・コモンズ 表示 – 非営利 – 継承 4.0 国際(CC BY-NC-SA 4.0)ライセンスのもとに提供されています。

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著者について

About 鷹野凌 681 Articles
HON.jp News Blog 編集長 / NPO法人HON.jp 理事長 / 明星大学デジタル編集論非常勤講師 / 二松學舍大学エディティング・リテラシー演習非常勤講師 / 日本出版学会理事 / デジタルアーカイブ学会会員 / 著書『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(2015年・インプレス)など。
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