米中関税の拡大がアメリカの児童書に打撃を与える懸念

noteで書く

《この記事は約 2 分で読めます》

 昨年から激化する米中貿易戦争の関税について、ドナルド・トランプ大統領が発表したさらなる関税が実施された場合に各産業にどのような影響があるかを問う諮問委員会が首都ワシントンで開かれている。1週間に渡り、業界ごとに50以上のパネルが開かれるが、書籍出版関係者はこの第10パネルに名を連ねている。

 トランプ政権は、中国からの輸入品に2500億ドル相当に上る関税を既にかけている。次なる拡大案では、中国で印刷されアメリカに輸入される書籍にも25%の関税がかかることになるが、いつから始めるのかははっきりしていない。全米出版社協会(AAP:Association of American Publishers)が出版社側の意見陳述を取りまとめた。

 業界誌パブリッシャーズ・ウィークリーは社説コラムで、関税実施でいちばんの打撃を受けるのは0〜14歳児向けの絵本で、児童書専門店も図書館もそれぞれに予算確保が年々難しくなっている状況で、2017年の段階で、イラストの入った子供向けの本の平均価格は20.01ドルとなっており、25%の関税によって値上がりすれば少なからぬ影響があるとしている。

参考リンク

パブリッシャーズ・ウィークリーの記事
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/industry-news/trade-shows-events/article/80482-hearings-on-proposed-book-tariffs-start-today.html
公聴会予定表(PDF)
https://ustr.gov/sites/default/files/enforcement/301Investigations/Section%20301%20Hearing%20Schedule%20June%2017-June%2025%202019.pdf
パブリッシャーズ・ウィークリーの意見コラム「ソープボックス」
https://www.publishersweekly.com/pw/by-topic/columns-and-blogs/soapbox/article/80471-don-t-put-tariffs-on-books.html

noteで書く
HON.jp の事業を賛助するサポート会員/法人会員募集中! 特典など詳細はこちら

広告

About 大原ケイ 180 Articles
NPO法人HON.jp 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。

コメントする

avatar
400
タグ: /

関連記事