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伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。編集部の中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。2025年のピックアップログ全件はこちら。
【目次】
- お知らせ
- 政治
- 社会
- 『夜のピクニック』『ゴールデンスランバー』を手がけた伝説の編集者が新たに送り出す本格ミステリー「伏線や手がかりの仕込み方を提案いただき…」【櫻田智也×新井久幸インタビュー前編】〈ダ・ヴィンチWeb(2025年9月5日)〉
- 『石破首相、退陣へ』誤報疑惑に沈黙する毎日新聞、“首相が虚偽説明”と弁解する読売より信頼できるはずがない 【西田亮介の週刊時評】社会からのリクエストに応えられない新聞に未来はあるのか?〈JBpress(2025年9月5日)〉
- ライターは書きたいことだけを書かねばならない〈あしたメディア研究会 NEWS(2025年9月5日)〉
- 若手が生成AI任せで仕事して、レビュー地獄で逆に生産性が落ちた話〈片山良平@paiza代表(2025年9月4日)〉
- 経済
- イベント
- 日本電子出版協会「著作権法+αの視点で考える!――出版業界における生成AIの導入とリスク管理」講師:弁護士 出井甫氏〈オンライン/9月9日〉
- 文化庁「第25期文化審議会著作権分科会 政策小委員会 法制度に関するワーキングチーム(第1回)」〈オンライン/9月11日〉
- 日本出版学会 雑誌研究部会「音楽データへの「インターフェース」としての『コンピュータ・ミュージックマガジン』」報告:日高良祐(京都女子大学)」〈東京都千代田区(神保町Research&Reading Room)+オンライン/9月11日〉
- 日本出版学会 翻訳出版研究部会「翻訳と文化受容――英語圏における日本文学の広がり」報告:辛島デイヴィッド(早稲田大学国際学術院教授・作家・翻訳家)〈東京都文京区(文京シビックホール)/9月18日〉
- 【イベント】よみうりカルチャー大手町スクール「新井素子と桑原水菜が誘(いざな)う『コバルト』の世界」(企画:大宅壮一文庫/協賛:集英社)〈東京都千代田(読売新聞東京本社3階)+オンライン/10月18日〉
- 一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「Independent Power Fes2025」〈WITH HARAJUKU HALL(東京都渋谷区)/11月1日〉
- お知らせ
お知らせ
チームで行う創作と出版のイベント「NovelJam 2025」東京・札幌・沖縄の三拠点同時開催に向けクラウドファンディングで支援者募集中です!!
NovelJamは、「著者」と「編集者」と「デザイナー」がチームで創作と出版を3日間で行うライブパブリッシングイベントです。その環境を用意するため、皆さまからのご支援を必要としています。詳細は上記リンク先(Motion Gallery)の募集ページをご覧ください。
政治
米アンソロピック、作家らに2200億円支払い AI著作権訴訟で和解〈日本経済新聞(2025年9月6日)〉
Anthropic著作権侵害訴訟、和解へ──史上最高額の著作権回収に〈ITmedia NEWS(2025年9月6日)〉
Statement on Proposed Settlement of $1.5 Billion in Bartz v. Anthropic Class Action Suit(バーツ対アントロピック集団訴訟における15億ドルの和解案に関する声明)〈AAP(2025年9月5日)〉
ひとことコメント
和解案が明らかになりました。あとはこれを裁判所が承認するかどうか。支払額はかなり大きいですが、仮にこのまま訴訟を続けてAnthropicの違反が認められた場合「制裁金は数十億ドルから最大で1兆ドル(約147兆円)超に達する可能性」とも言われていたので、これでもかなり抑制されていると評価できるでしょう。とはいえ、この支払額に耐えられる企業はごく僅かでしょうから、同じようなことをやっていたAIスタートアップはいまごろ戦々恐々だと思います。あと、LibGenやTorrentなどからダウンロードした海賊版データは破棄するそうです。ちなみにこのデータはAnthropicの社内サーバー(中央ライブラリ:Central Libraryと呼ばれている)に保管されていて「学習目的以外にも使う」ことが企図されていたそうです。検索拡張生成(RAG:Retrieval-Augmented Generation)に使っていたのかしらね……? だとすると、私がポッドキャスト「#29 生成AIは新刊の要約を出力できるか?(2025年4月29日版)」で挙げた「考えられるパターン」はいずれも外れで、強いて言えば5番目が近い感じになるでしょうか。一般公開まではしてないが、AIがいつでも参照できるようにしていた、と。そこまでやっているとは想像できなかったなあ。まさか実際に紙の本を買ってスキャンしていたとは。「ぽっとら」で次に公開する予定の回なのですが、追記が必要だ。(鷹野)
社会
『夜のピクニック』『ゴールデンスランバー』を手がけた伝説の編集者が新たに送り出す本格ミステリー「伏線や手がかりの仕込み方を提案いただき…」【櫻田智也×新井久幸インタビュー前編】〈ダ・ヴィンチWeb(2025年9月5日)〉
伊坂幸太郎も大絶賛! 担当作品累計1200万部超の編集者が語る『失われた貌』の本格ミステリーとしての力「本作には本物の『伏線回収』と『どんでん返し』がある」【櫻田智也×新井久幸インタビュー後編】〈ダ・ヴィンチWeb(2025年9月5日)〉
『石破首相、退陣へ』誤報疑惑に沈黙する毎日新聞、“首相が虚偽説明”と弁解する読売より信頼できるはずがない 【西田亮介の週刊時評】社会からのリクエストに応えられない新聞に未来はあるのか?〈JBpress(2025年9月5日)〉
ひとことコメント
これはおっしゃる通り。毎日新聞がこのまま沈黙し続けることはない、とも思いますが。(鷹野)
ライターは書きたいことだけを書かねばならない〈あしたメディア研究会 NEWS(2025年9月5日)〉
若手が生成AI任せで仕事して、レビュー地獄で逆に生産性が落ちた話〈片山良平@paiza代表(2025年9月4日)〉
ひとことコメント
これはコードレビューに限った話ではないのでピックアップ。単に「ベテランの生産性が落ちる」という問題でもないでしょう。より深刻なのは、生成AI任せにすると「若手が育成できない」ことだと思います。いままでなら「若手を育成するため、ベテランの生産性は多少犠牲になる」というのがむしろ健全な在り方だったはずですが、論点がそういうベクトルになっていないあたりに根の深い問題がありそう。まあ、仮にきっちりレビューして戻したところで、若手がそれを理解できるか? という問題もあるのでしょうけど。あるいは、もう少しAIのレベルが上がれば「AIが教育係」になる……のかな?(鷹野)
経済
‘Existential crisis’: how Google’s shift to AI has upended the online news model | Newspapers & magazines(「存在の危機」:グーグルのAIへの移行がオンラインニュースモデルをいかに覆したか)〈The Guardian(2025年9月6日)〉
ひとことコメント
事例として挙がっているDaily Mailは、Googleから「サイトの評判の不正使用(Site reputation abuse)」(=通称「寄生サイト」)でペナルティを食らったはずのメディアです。AI Overviewsが開始された2024年5月15日より前の記事で名前が挙がっているのを見つけました。(鷹野)
イベント
日本電子出版協会「著作権法+αの視点で考える!――出版業界における生成AIの導入とリスク管理」講師:弁護士 出井甫氏〈オンライン/9月9日〉
文化庁「第25期文化審議会著作権分科会 政策小委員会 法制度に関するワーキングチーム(第1回)」〈オンライン/9月11日〉
日本出版学会 雑誌研究部会「音楽データへの「インターフェース」としての『コンピュータ・ミュージックマガジン』」報告:日高良祐(京都女子大学)」〈東京都千代田区(神保町Research&Reading Room)+オンライン/9月11日〉
日本出版学会 翻訳出版研究部会「翻訳と文化受容――英語圏における日本文学の広がり」報告:辛島デイヴィッド(早稲田大学国際学術院教授・作家・翻訳家)〈東京都文京区(文京シビックホール)/9月18日〉
【イベント】よみうりカルチャー大手町スクール「新井素子と桑原水菜が誘(いざな)う『コバルト』の世界」(企画:大宅壮一文庫/協賛:集英社)〈東京都千代田(読売新聞東京本社3階)+オンライン/10月18日〉
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「Independent Power Fes2025」〈WITH HARAJUKU HALL(東京都渋谷区)/11月1日〉
お知らせ
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