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公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所は12月25日、2024年11月期の販売概況を発表した。
【目次】
概況
「出版指標マンスリーレポート」2024年12月号によると、2024年11月期の紙書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は816億4400万円で前年同月比5.7%減、書籍は484億9000万円で同1.7%減、雑誌は331億5400万円で同11.0%減だった。雑誌の内訳は、月刊誌が10.8%減、週刊誌が同12.2%減。返品率は、書籍が同1.5ポイント減の32.5%、雑誌は同1.8ポイント増の44.0%。
11月期の既存店における書店店頭での売れ行きは、書籍が約2%増で、書籍扱いコミックス・学参・実用書が牽引している。雑誌は定期誌が約2%増、雑誌扱いコミックスが約10%減、ムックはほぼ前年並み。
また、1~11月期累計の紙書籍雑誌推定販売金額は9172億円で同5.7%減、書籍は3702億円で同4.2%減、雑誌は3702億円で同7.8%減となった。年間販売金額1兆円割れを回避できるかどうかは12月期の結果次第となっている。
ただ、既存店における書店店頭での売れ行きは回復傾向にあり、比較的好調とのこと。出版科学研究所は、推定販売金額累計傾向との乖離要因は、書店数自体の減少にあると分析している。推定販売金額は「取次出荷金額」マイナス「小売店から取次への返品金額」であり、閉店による在庫一括返品が推定販売金額を押し下げて実態を見えづらくしていることが予想される。
なお、出版科学研究所による紙書籍雑誌推定販売金額は取次ルートのみで、近年増加している出版社と書店の直接取引や出版社による直接販売は含まれていない。また、電子出版市場は1月と7月の年2回発表される。
推移グラフ
書籍雑誌
書籍
雑誌
出典
出版指標マンスリーレポート