米最高裁、国外版作品の中古を米国内で販売しても「合法」と判決、電子書籍の中古販売も実質可能に?

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【編集部記事】米国の最高裁判所は現地時間3月20日、 教科書出版大手John Wiley & Sons社と同社のタイ向け教科書を中古輸入していたオークション転売者との間で争われていた著作権訴訟について、後者の権利を認める判決を下した。

 この訴訟は、安価なタイ向け公式書籍の中古をオークションサイト「eBay」で大量販売していたSupap Kirtsaeng氏という学生をJohn Wiley & Sons社が著作権法違反であると訴えたもの。最高裁の判決によると、国外市場で製造・販売された作品についても知財の「消尽(しょうじん、First sale doctorine)」は適用されるとし、中古であることが明確である以上、それらを米国に輸入して販売しても著作権法に抵触しないとのこと。

 国境を超えたネット上での中古書籍の売買が拡がる中、この判決の意味は大きく、実質的に出版社は国別に価格差を付けるメリットがなくなる。また、現在別件で係争中のデジタルコンテンツの中古販売問題に関しても、大きな意味を持つものとなる。【hon.jp】

問合せ先:arstechnicaの記事( http://arstechnica.com/tech-policy/2013/03/thai-student-protected-by-first-sale-supreme-court-rules/

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