米自動車雑誌社が紙版のほとんどを廃刊に

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 自動車雑誌出版社のTEN出版(TEN Publishing)が、22誌ある自動車雑誌のうち19誌を年内に廃刊にすると、業界誌フォリオが伝えている。

 紙の雑誌として残るのは「MotorTrend」「Hot Rod」「Four Wheeler」の3誌のみ。ゼネラルマネージャーのアレックス・ウェレンは社員に宛てたメールで「厳しい知らせだが、他のコンテンツ・プラットフォーム上で、これからも自動車についてクォリティーの高いニュースを配信する我々のコミットメントは変わらない」と告げた。

 モータートレンド・グループは2017年に設立されたジョイントベンチャーで、親会社であるディスカバリー社は元々 Enthusiast Networ というデジタル版とビデオの会社で、TEN出版が紙の雑誌部門だった。モータートレンド・グループはTEN出版に編集と営業を提供していた。

 ウェレンのメールには「端的に言えば、読者がいるところに行かないといけない。MotorTrend デジタル版には何百万人ものファンがいて、スマホで情報を消費し、4人のうち3人が紙よりデジタル版を選んでいる」とある。従業員のレイオフについては何も発表されていないが、自主退職のオファーを計画しているという。

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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