これで“電子書籍嫌い”を解消? 米国の中堅電子書店が新提案

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 米国Diesel eBooks社(本社:バージニア州リッチモンド市)は現地時間の15日、同社が運営する電子書籍販売サイト「Diesel eBooks」において一部ユーザーの“電子書籍嫌い”を解消するための新メニューを公開した。

 今回上記サイトの新メニューとして公開されたのは電子書籍ビギナー向けの“ダウンロード体験”ページで、ユーザーはあらかじめ用意されたDRM付きダミー書籍ファイルを実際にダウンロードし、自分のPCやMacで電子書籍を購入してもクラッシュやDRMトラブルが発生しないかどうかを事前にチェックすることができる。ダミー書籍のダウンロード・起動に成功すると「おめでとう、これであなたは安心して電子書籍を購入することができます」との表紙メッセージが見れるようになっており、以後、ユーザーは安心して購入できるようになるとのこと。ダミー書籍のファイル形式はAdobe eBook/Microsoft eBook Reader/Palm eReaderの3種類を用意。

 この新メニュー登場の背景にあるのは、米国の一般的なPCユーザーのデスクトップ環境が年々複雑化しているという現実だ。Windows/Mac OS/Palmなど異なるOSを操作しつつ、複数のアプリケーションをバックグラウンドで動作させながら、好みのブラウザでDRM付き電子書籍をダウンロードしたら、そのままシステムクラッシュ。このような不快な体験から、結果的に“電子書籍嫌い”になるユーザーも増えている。多くの電子書店は従来、こういった利便性の低下を起こさないようDRMをはずして電子書籍を販売してきたが、今回の新メニューが好評でうまく機能すれば、DRM付き書籍の普及に一役買うかもしれない。

【関連リンク】
Deisel eBooks社の“ダウンロード体験ページ”(英文)

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