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昨年新しく設けられた翻訳書部門に多和田葉子の『献灯使』が選ばれた全米図書賞(National Book Award)だが、今年の受賞作が発表された。
フィクション部門では、教育現場での恋愛関係に置ける“同意”の不安定性を追求したスーザン・チョイの「TRUST EXERCISE」が選ばれた。ノンフィクションの受賞作は、ルイジアナ州ニューオーリンズで生まれ育った著者サラ・M・ブルームが、ハリケーン・カトリーナに飲み込まれるまでの家族の歴史を綴った「THE YELLOW HOUSE」。
詩歌部門は、環境問題に触れながらも感情豊かに人間性を謳った詩集でアーサー・シの「SIGHT LINES」が受賞した。YA(ヤングアダルト)部門の受賞作は、珍しくも歴史の一幕を次世代に伝える「1919 THE YEAR THAT CHANGED AMERICA」が選ばれた。著者はテレビ向けドキュメンタリーの脚本も手がけるマーティン・W・サンドラー。
そして翻訳書部門では、ハンガリーのクラスナホルカイ・ラースロー作品「BARON WENCKHEIM’S HOMECOMING」を翻訳したオティリー・ムルゼットが受賞し、多和田葉子の著作の英語版を出しているニュー・ダイレクションズが2年続けての受賞となった。
参考リンク
全米図書協会のサイト
https://www.nationalbook.org/awards-prizes/national-book-awards-2019/
ニューヨーク・タイムズの記事