《この記事は約 2 分で読めます(1分で600字計算)》
11月下旬の感謝祭が終わり、人々がクリスマスプレゼントを買い始めるこの時期、普段から書評を載せている新聞や雑誌、そしてウェブサイトから地方のミニラジオ局でも「2018年のベスト」図書リストが発表される。
(まだ年が明けていないのに、2018年のベストを選ぶのはこれから大晦日にかけて刊行されるタイトルにとって不利ではないのか?」と思うかもしれないが、アメリカの商習慣では年内に発売される本であれば、既にマスコミ側にゲラ刷り見本が届いているので、除外されているわけではない。)
今年は「ブロックバスター」と呼ばれる超ベストセラーに限れば、トランプ政権暴露本『炎と怒り』に始まり、最初の週に170万冊を売り上げたミシェル・オバマ前ファーストレディーの自伝『BECOMING』の大統領がらみの本で終わりそうなノンフィクションの年だが、アメリカはクリスマス商戦とされる11月半ばから12月までの本の売り上げが1年間の総売上げ数の約3割、ジャンル(写真集、料理本、豪華版など)によっては半数近くが集中するので、年が明けてからはフィクションも手堅い年だった、ということになる可能性もある。
主だった媒体の2018ベスト本リストはこちら。
長年筆頭書評家だったミチコ・カクタニが引退して初のニューヨーク・タイムズのリスト、100冊と10冊のベストが公開される。
ニューヨーク市立図書館司書が選ぶベスト
主婦層がテレビで参加するスタイルの「ブッククラブ」で、押しも押されぬヒットメイカーとなったオプラ・ウィンフリーが番組終了後にスタッフと選ぶベスト本。ダイバーシティー重視の女性向けリストになりがちと思われていそうだが、リチャード・パワースやジョナサン・レイサムといった硬派なタイトルも。
ファイナンシャル・タイムズ紙が選ぶビジネス書のベスト。他のジャンルも発表している。