ソフトバンクのAI用コンテンツ収益基盤ベータ版開始など 日刊出版ニュースまとめ 2026.07.24

【写真】図書館総合展 国立国会図書館ブース+猫
Photo by Ryou Takano(+Adobe Firefly 生成塗りつぶし“座って斜め後方を見ている黒猫”)
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 伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。AIも使っていません。中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。2026年度のピックアップログ全件はこちら

【目次】

お知らせ

今年もやります! 即興で小説を書いて本にして販売するまで3日間でやりきる出版創作イベント「NovelJam 2026」クラウドファンディング実施中!

政治

中傷投稿者の情報開示、SNS事業者の対応迅速に 年内に総務省対策案〈日本経済新聞(2026年7月23日)〉

デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会 発信者情報開示ワーキンググループ(第4回)配付資料〈総務省(2026年7月23日)〉

社会

短編の名手・阿刀田高さんが「最後の小説集」 創作の原点、「AI時代だからこそ」書く意義を語る〈東京新聞デジタル(2026年7月23日)〉

文字・活字文化推進機構等、「学校図書館整備施策に関するアンケート」を実施中〈カレントアウェアネス・ポータル(2026年7月23日)〉

芥川賞と直木賞の選考委員が退任 小川洋子さんと桐野夏生さん〈朝日新聞(2026年7月23日)〉

第10回 韓国・ブラジル・アメリカ・日本/世界のトレンドは参加・体験型読書、日本での広がりを期待する〈新文化オンライン(2026年7月23日)〉

ひとことコメント

日本では、文学フリマ、コミティア、神保町ブックフェスティバルといったイベントやZINEの盛況などはよく語られるものの、人が手を動かして書く/描く行為は、今のところそれほど着目されているとはいえない。

それってまさにNovelJamですよね! ……と言いたいところですが、確かにまだそれほど着目されていません。悔しいけど。もっと流行らせたい。コロナ禍がまだ収まってない2022年に、図書館の方々へ提案したことがあるんですが、いまのやり方だと運営負荷が大きすぎると敬遠されちゃったんですよね。まあ、もうちょっと抜本的に軽量化したワークショップにしないと、運営負荷が大きすぎるとは私も思う。せめて2日間開催に。考えます。(鷹野)

電子書籍市場は前年比2.1%増の6846億円 『電子書籍ビジネス調査報告書2026』7月28日発売 新たにデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模を算出〈インプレス総合研究所(2026年7月23日)〉

ひとことコメント

プレスリリースが出たので改めて。今回から私も執筆陣に名前を連ねております。第4章 社会制度とテクノロジー:生成AIと出版ビジネス、国の施策と法制度の2節を書きました。今回から新たに推計されたデジタルパブリッシング・コンテンツ市場規模は要注目。電子図書館・教育インフラが460億円とありますが、インプレスの担当者曰くここには電子ジャーナルも含まれているそうです(その割合がかなり大きそう……)。で、プレスリリースの性年代別の利用率グラフの上に

※図表5において、前年(2025年)調査時の集計値を一部訂正いたしました

という注記があることに気がつきました。2025年の男性10代が、有料12.8%/無料17.5% → 有料16.0/無料26.8%に修正されています。この数字を2025年版で見たとき、前年(2024年)比で明らかにおかしいと思っていたんですが、やっぱりかあ。有料利用が下がっているのは確かだけど、無料利用がそれ以上に増えています。メルマガ増刊号「“10代のマンガ離れ”にあまり異論はないけど(略)」を書いたとき、インプレスの調査は15歳以上が対象だから使わなかったんですが、異常値みたいだからというのもあったんですよね。避けて正解だった。この数字なら、利用人口が推計できそう。あとでやってみます。(鷹野)

Cambridge University Press Announces Open Access Milestone(ケンブリッジ大学出版局がオープンアクセスにおける画期的な成果を発表)〈Publishing Perspectives(2026年7月22日)〉

経済

文藝春秋PLUS公式チャンネル チャンネル登録者数74.8万人 タイアップ広告収入が倍増〈The Bunka News デジタル(2026年7月23日)〉

ソフトバンク プラットフォーム「GaranAI」ベータ版開始 新聞社・出版社などのコンテンツを収益化〈The Bunka News デジタル(2026年7月23日)〉

日本のコンテンツ産業と生成AI開発の持続的な発展を支えるデータエコシステム基盤「GaranAI」のベータ版を提供開始~多段階加工でデータを保護し、コンテンツホルダーの新たな収益機会とAI開発事業者の価値創出を支援~〈ソフトバンク(2026年7月22日)〉

ひとことコメント

見出しに「出版社」とあるので「どこが参画してるんだろ?」と思ってソフトバンクのプレスリリースを確認したら、いまのところ通信社・新聞社だけでした。まあ、これからですね。(鷹野)

コミケ支える同人誌印刷所が悲鳴、老舗は廃業 中東発インク高も痛手〈日本経済新聞(2026年7月23日)〉

Harry Potter publisher to receive millions in Anthropic copyright settlement(ハリー・ポッターの出版社が、アンソロピック社の著作権和解金として数百万ドルを受け取る)〈The Guardian(2026年7月22日)〉

ひとことコメント

Anthropicの肩を持つ気は毛頭ないのですが、「海賊版データを学習した行為が著作権侵害とされた」点や「正規に購入した本のスキャンについてはフェアユースが認められた」点がすっ飛ばされているのは、なんか意図的なものを感じてしまう。ミスリードを誘っている印象。(鷹野)

Announcing a Course to Help Publishers Navigate the AI Age Responsibly(出版社がAI時代を責任を持って乗り切るためのコース(出版業界におけるAI:リーダーと実践者のためのワークショップ)を発表)〈Publishing Perspectives(2026年7月22日)〉

ひとことコメント

こういうセミナーとかワークショップ、商売になりますよね。日本でも橋本大也氏が始めてます。(鷹野)

技術

Kindle Read Sample button is now working again(キンドルのサンプル閲覧ボタンが再び動作するようになりました)〈Good e-Reader(2026年7月23日)〉

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復旧まで3日間!(鷹野)

Unlocking True Interoperability in Digital Publishing: Why EPUB CFIs Matter(デジタル出版における真の相互運用性の実現:EPUB CFIが重要な理由 – インクルーシブ・パブリッシング)〈Inclusive Publishing(2026年7月22日)〉

ひとことコメント

デジタル文書内の正確な位置を特定するために標準化されたEPUB Canonical Fragment Identifiers(CFI)について。そういえばこういう仕様が存在すると聞いた記憶がうっすらと。とはいえ、

CFIは長年にわたり公式EPUB仕様の一部であったにもかかわらず、複雑すぎる、あるいは実装が難しいという評判に悩まされてきた。批評家たちはこれまで、CFIは脆弱すぎると批判し、多くのプラットフォームがこの規格の採用を避けてきた

ということは、欧米ですら実装はほとんど行われてこなかった、ということなのですね。(鷹野)

イベント

HARC・IMRC「『モノ』のIMRC ✕ 『ヒト』のHARC:二つの研究センターが連携し、マンガアーカイブの収集・管理・活用の未来を拓く」〈京都府京都市中京区(京都国際マンガミュージアム)/7月25日〉

デジタルアーカイブ学会・早稲田大学共催シンポジウム「デジタルアーカイブ推進基本法の実現に向けて」登壇予定:赤松健氏、秋野有紀氏、浮島智子氏、黒橋禎夫氏、森永邦彦氏、渡邉英徳氏、福井健策氏〈東京都新宿区(早稲田大学)/7月26日〉

電子出版制作・流通協議会「2025年電流協電子図書館セミナー」登壇者:植村八潮氏、野口武悟氏、ほか〈東京都中央区(日本図書館協会)/7月27日〉

本の学校「セミナー 書店・出版を科学する ~『マーケティングの4P』で出版業界の諸問題を考える~ 」登壇者:田中裕士氏、草彅主税氏〈東京都千代田区(貸教室・貸会議室 内海)+オンライン/7月28日〉

国立国会図書館・内閣府知的財産戦略推進事務局「デジタルアーカイブフェス」〈オンライン/8月25日〉

電子出版制作・流通協議会 ミニセミナー「AIハルシネーションを巡る最新動向」講師:堀鉄彦氏〈オンライン/8月27日〉

文化通信社 第6回 活字文化フォーラム「出版流通の転換点―書店の持続可能性を考える」〈東京都台東区(東天紅上野本店)/9月4日〉

お知らせ

NovelRecitalブース出店申込募集開始!

9月19日(土)に世田谷文学館で開催される朗読フェスティバル「NovelRecital」のブース出店申込を開始しました。詳細は下記リンク先をご確認ください。早い者勝ちです。「朗読なし」枠もあります。

新刊『出版とフリー 〈無料〉との競争の果てに起きたこと』について

クリス・アンダーソンの名著『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(2009年・NHK出版)を再読し、日本の出版状況に合わせて考察した10年前の連載コラムが本になりました。最終章は書きおろしの「生成AIとフリー」です。

非営利かつ無料メディアの継続と発展のための約束について

記事の閲覧中にメルマガ登録や寄付を促すメッセージを表示するようにした理由について説明しています。

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「HON.jp Podcasting」をSpotify、Apple、YouTube、Amazonなどで配信中(現在手が回らないため少し休止中です)。出版関連ニュースをぐぐっと深掘りしています。番組の詳細やおたより投稿はこちらから。

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