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HON.jp News Blogは2026年1月13日より「Reader Revenue Manager」を導入し、記事の閲覧中に上図のようなメルマガ登録や寄付を促すメッセージを表示するようにいたしました。訪問いただいたユーザーの体験を若干損なう可能性があるため、導入の理由についてご説明いたします。
【目次】
Reader Revenue Managerとは?
Reader Revenue Managerは、Googleがニュースメディア向けに提供している支援プラットフォームです。HON.jp News Blogは寄付に関する規制を遵守するため、非営利団体向けの設定で利用しています。
表示されるメッセージと頻度は?
本稿執筆時点で表示されるメッセージは、HON.jpメールマガジンへの無料登録を促すメッセージと、寄付でのご支援を呼びかけるメッセージの2種類です。メルマガを既に登録いただいている方や、既に寄付いただいている方にも、区別なく表示されます。
このメッセージは、右上の × を押すと閉じられます。× で閉じると、約12時間表示されなくなります。[詳細はこちら]ボタンを1回押すと、2週間表示されなくなります。
なぜこのようなメッセージを表示するのか?
端的に言えば非営利かつ無料のメディア事業を継続・発展していくためです。
HON.jp News Blogは、本(HON)のつくり手をエンパワーすることを目的とする、非営利団体が運営する無料メディアです。本といっても紙だけでなく、電子出版やウェブも含めた広い意味での“出版”領域を扱っています。“業界”の枠に囚われずに、国内外のさまざまな事例を紹介し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えるようなメディアでありたいと考えています。
アテンション・エコノミーの隆盛
メディアの運営にはもちろん費用がかかります。ウェブメディアでは、コンテンツを無料で公開して読者を集め、コンテンツと同時に表示する広告からの収入で費用を賄うのが一般的です。
しかし最近では、社会問題化した詐欺広告、絵や文言が不快な広告、閉じる方法が見つけづらい全画面広告、いきなり音楽が流れる動画広告、枠が動いたりボタンと見間違えて誤クリックを誘うような広告、記事の本文に脈絡なく差し込まれる広告、記事を開くと広告の占める割合のほうが多いメディアなど、無料で閲覧できることと引き換えに読者に罰を与えるような広告だらけになっているのが現状です。
とくに運用型広告では、おおむねページビューに比例して収入が増えるため、いわゆる「アテンション・エコノミー」が隆盛しました。感情に訴える「エモい」記事や、刺激的なタイトルで読者を「釣る」行為も蔓延しています。新聞社や通信社のウェブメディアまで「バズる」記事を書くようになってきました。
ページビューでお金を稼ぎたくない
HON.jp News Blogは非営利のメディアとして「ページビューがお金になる」ようなやり方には背を向けてきました。2020年10月からは、Google AdSenseなどの運用型広告は全面停止しています。それ以来、運営が事前に審査したバナー広告・テキスト広告と、記事広告だけを掲載してきました。
このやり方は、新野淳一氏が運営しているIT系のブログメディア「Publickey」をロールモデルにしています。以前は毎年公開されていた「ブログでメシが食えるか?」には大いに刺激され、零細メディアでもやり方次第で継続できることを実証し続けている姿に勇気づけられました。新野氏には運営ノウハウについて直接お問い合わせもし、丁寧なご回答をいただいてます。その節はどうもありがとうございました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
しかし、残念ながらHON.jp News Blogの広告収入は、当初期待したほどは増えていません。自社広告を掲載している期間のほうが長いくらいです。ただ、純粋な広告収入は伸びていませんが、こういったやり方や方針に共感いただき、事業活動をご支援くださる賛助会員からの収入や寄付などにより、なんとか命脈を繋いでいます。
濃くて熱い読者を増やしたい
HON.jp News Blogは、万人向けのメディアではありません。広い意味での“出版”という言い方をしていますが、わりと狭い領域を扱うニッチなメディアです。それゆえ、長年愛読いただいている読者というのは、濃くて熱い「常連さん」だと思います。
この濃くて熱い「常連さん」の読者数を増やしていくことが、非営利かつ無料のメディア事業を継続・発展させるために必要であると考えました。ウェブ検索からの流入やソーシャルメディアからの流入は、大半が新規訪問です。この「一見さん」を「常連さん」に変えていきたい。
HON.jp News Blogにとっての「常連さん」は、まずはメルマガの購読者です。また、寄付という形で直接金銭的な支援をいただくのも、事業を継続するうえで大変ありがたいことです。Reader Revenue Managerを導入したのは、このメルマガ購読者と寄付者を増やしたいからです。
しかし、そのためにユーザー体験を大きく損ねてしまうようでは本末転倒です。そのため、表示間隔と頻度は設定可能な範囲で最長にしてあります。その上で、配信する記事の質やユーザー体験の質を落とさぬよう、以下のことを読者のみなさまと約束いたします。
読者のみなさまとの約束
今後も、魂を込めた濃い記事をお届けします
一般的なウェブ記事は1000~1500字程度と言われていますが、HON.jpメールマガジンは1本あたり約7000~1万5000字あります。私は、不特定多数に読まれて次の日には忘れられるような、エモくて薄い記事を量産したくありません。人数は少なくても読んで欲しい対象へ届いて記憶に残るような、魂を込めた濃い記事を今後もお届けします。
長い記事でもページ分割は、今後もいたしません
数百字ごとにページ分割して読者に[次へ]を何度も押すことを強いるようなやり方は、私が読者の立場でもうんざりします。こういう手法は、ページビューが「虚栄の指標(Vanity Metrics)」と呼ばれる元凶のひとつになっていると考えています。それゆえ、長い記事でもページ分割は、今後もいたしません。
なお、原稿を断続的に用意する「連載」の場合は、記事も断続的に公開されます。わざわざ分割しているわけではないため、あらかじめご了承ください。
今後も、運用型広告は掲載しません
残念ながら運用型広告は、適切な広告だけを読者に表示することが困難な仕組みです。メディア側が表示したくない広告カテゴリーをあらかじめブロックしていても、ブロックをすり抜けてくる不快・不適切な広告が表示されるのを完全には防げません。自省できない広告出稿側と、もうこれ以上イタチごっこをする気はありません。今後も、事前審査済みの予約型広告だけを掲載いたします。
広告を非表示にできるオプションを提供します
2022年2月から提供している無料のユーザー登録制度「HON.jp Readers」では、事前審査済みの予約型バナー広告・テキスト広告(自社広告含む)も非表示にできます。週に1度のメルマガ購読だけではく、日々の更新情報やコメント投稿など、HON.jp News Blogともっと密にお付き合いしたい方は、ぜひご登録ください。
読者のみなさまへのお願い
非営利のメディア事業というのは、アメリカでは存在感を示しつつあるようですが、日本ではまだなじみが薄く、一般的なやり方とは異なります。もしこのチャレンジを意気に感じていただけたなら、まずはメルマガ購読者になってください。そして、この活動を応援してください。よろしくお願いいたします。









