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株式会社イーブックイニシアティブジャパンは2月28日、「eBookJapan(以下、旧サービス)」の既存会員に対し、ヤフーと共同運営の新サービス「ebookjapan(以下、新サービス)」への「お引越し」手続きを開始したことを発表した。旧サービスで購入済みの書籍や設定の多くは新サービスへ引き継がれるが、一部継承されない機能も存在する。
まず、新サービスでは『キン肉マン』などの定期更新される無料連載、毎日回復する無料チケットで閲覧できる作品、1冊まるごと無料の作品など、無料で閲覧できる範囲が旧サービスに比べ大幅に拡大している。新サービスのメリットとして、最初に挙げておこう。
購入済み作品の最新刊が発売されたときの「続刊通知」や「新刊自動購入(旧:新刊オート便)」は、「お引越し」が開始されるまでの実装が間に合った。ただ、旧サービスには存在していた「後で」をクリックするだけで「欲しい本リスト」へ追加できる機能は、新サービスにはない。「カゴ」に一旦入れてから「あとで買う」に設定し直す機能へと変わっている。著者の新刊通知機能は、継承されない。
支払方法では、旧サービスでは利用できた楽天銀行決済、楽天Edy決済、@nifty決済、So-net決済、JCB PREMOが、新サービスでは利用できなくなる。ただし、Yahoo!ブックストアと比べると、BitCash決済が増えた形になっているため、お知らせでは「ご利用いただけるお支払い方法が増えました」と案内されている。eBookポイントは、1.08倍されたTポイント(有効期限360日)として継承される。Androidコインも継承される。どちらも「お引越し」手続きが必要となる。eBook図書券は、新サービスでは利用できない。
利用環境は、旧サービスでは macOS X Yosemite(バージョン10.10)以降対応のアプリが提供されていたが、新サービスではまだ提供されていない。ただし、ブラウザビューアが提供されているので、オンライン環境であれば閲覧は可能だ。Windows、Android、iOSアプリは新サービスでも提供されている。
本棚を自由に分類して管理できる「本棚フォルダ」機能は継承されたが、未整理の本を確認する方法がない。本棚の背表紙表示は、既報通りブラウザとタブレットには実装済み。AndroidスマートフォンとiPhone向けアプリには未実装だが、今後実装予定としている。ブラウザビューアには「著者」と「シリーズ」でまとめて表示する機能がなく、逆に、Windows、Android、iOSアプリは「シリーズ」でまとまった状態での表示で固定されている。フォルダロックの設定機能もない。
投稿したレビューの情報も継承されるが、反映されるまで時間がかかる場合がある。読書の付箋は継承される。読書情報は、読みかけページ数、栞の位置など、一部に引き継がれないものがある。eBookサイン会限定特典付き書籍内に封入されている当選者への宛名付きサインは、後日引き継がれる予定だ。
なお、Yahoo!ブックストアからの引き継ぎで、継承されないものもある。月額セットとプレミアム会員タダ読みは終了。レンタルも終了予定だが、今後導入を検討しているとのこと。また、「次世代ブック」「Marvel Comics」「青空文庫」「月額セット」「レンタル商品」が、本棚連携されない。ただ、次世代ブックは新サービスでも閲覧できるよう準備中とのことだ。
参考リンク
旧サービスから新サービスへの「お引越し」案内ページ