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株式会社文化通信社は12月11日、都内でフォーラム “本を「WEB」でどう売るか。ネット時代の書籍販促 -ダ・ヴィンチニュースのアンケート結果から-” を開催した。登壇者は株式会社KADOKAWA ビジネス・生活文化局 デジタル・カスタム部部長 大家太氏と、同部生活情報デジタル編集課課長 宮脇大樹氏。有料セミナーなので詳報は控え、ダイジェストでレポートする。
新刊購入時の認知経路
アンケート対象はバイアスがかからないよう、ダ・ヴィンチニュースの読者ではなく、インターネットリサーチを利用した。16歳から69歳の男女、男女比5対5で、世代比均等。2014年の同調査と比較している。
「書籍は購入しない」と回答した人の割合は約10%増加、電子書籍の利用者は18.5%増加している。認知経路では、「ネット書店のランキング・おすすめ」が「新聞記事・広告」を抜いた。閲覧サイトでは情報入手先が多様化し、とくにCGMの利用率が急増、逆に、書店・出版社のサイトなどが減少している。
書籍のウェブプロモーション
費用対効果の出にくいウェブプロモーションの代表事例として、自社サイトをランディングページにする広告を挙げた。理由は以下の通り。
- サイト制作人集客コストが別途必要になる(集客しないと効果なし)
- 宣伝ページなのでSNSでの情報拡散が基本的にされにくい
- 直販しない場合、同サイトでコンバージョン不可(ネット書店への送客が別途必要)
- 複数のネット書店リンクを配置するため効果が分散する(アマゾンランキングなどが上がらない)
また、アマゾンなどネット書店へ訪れるユーザーはほぼ指名買いなので、そこでのバナー広告や特集ページ展開は効果が出づらいとしている。
逆に効果的なのは、ヤフーなどのポータルサイトや、スマートニュースなどのアプリメディアへの記事配信だとする。軽読系が強く、とくに実用性・共感性・娯楽性が高いほどネットで好まれ話題になりやすい。適したジャンルは、コミック、ライトノベル、エッセイ、実用、軽めの教養・雑学、自己啓発とのことだ。
著者の知名度もネット集客力が低い場合は?
作品力はあるのに、著者の知名度もネット集客力も低い場合、たとえば中面を使った作品紹介、イラストやマンガなどでの作品紹介、立ち読み機能、担当編集者など関係者へのインタビュー、アンケート調査やランキング・まとめ企画などで引きを作るのがダ・ヴィンチニュースのやり方だという。
参考リンク
ダ・ヴィンチニュース