《この記事は約 2 分で読めます(1分で600字計算)》
【編集部記事】Creative Commonsなど、ネット時代の知財・著作権のあり方についてさまざまな提案を行なっていることで有名なスタンフォード大学のLawrence Lessig教授は7月31日、Google Book Search和解問題についてハーバード大学で講演を行なった。
講演においてLessig教授は、今回の和解の歴史的な意義について一定の評価はしつつも、あまり議論されてこなかった危険性について指摘。とくに、著作権管理団体Book Rights Registryの設置については「著者団体の思惑に左右されることになる」「音楽業界や映像業界のように許諾の対象や手続き等がより細分化・複雑化され、むしろ書籍へのフリーアクセスは遠のくだろう」と懐疑的であることを明らかにした。根本的な解決には議会レベルでの議論が不可欠となるが、今の政治家たちは特定の利権にしか興味がない、と政治家批評で締めくくった。
Lessig氏はもともと、フェアユースの観点からGoogle Book Searchを自身のブログでも積極的に応援していたが、Google社が著者・出版社団体との法廷対決を避けた頃から、逆に懐疑派として立場を強めている。
【hon.jp】n
問合せ先:講演の音声MP3ファイル( http://blogs.law.harvard.edu/mediaberkman/2009/08/03/lawrence-lessig-on-the-google-book-search-settlement-settlements-static-goods-dynamic-bads-audi/ )