英皇太子妃、私信を勝手に掲載したデイリー・メール紙を告訴

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 現在、ヘンリー皇太子とともにアフリカを外遊中のメーガン・マークル英皇太子妃は、父親に宛てたプライベートな手紙を「デイリー・メール」紙に掲載されたとして告訴に踏み切った。

 これは、イギリスで昨年制定されたデータ保護法に基づいた訴訟で、費用は皇太子夫妻が個人的に負担し、もし賠償金などが下りた場合はいじめ対策のチャリティーに寄付されるという。

 ハリー皇太子も妻が悪役にされていると訴え「夫婦ともにマスコミの報道の自由や、客観的な真実の報道は、民主主義の礎石として尊重するが、イギリスのタブロイド紙がその影響も顧みずに、妻の妊娠時から個人攻撃が激しくなっている」とコメントしている。

 デイリー・メールはメディア・コングロマリットであるDMGT(Daily Mail and General Trust)傘下のタブロイド紙で、ロザミア子爵を会長とする年商約20億ポンドの大企業。皇太子夫妻はこの訴訟で、他のタブロイド紙をも牽制したい考えのようだ。一方、デイリー・メール紙側は、自分たちの報道に非はないとして訴訟に応じる構え。

参考リンク

英BBCの記事
https://www.bbc.com/news/uk-49901047
英イブニング・スタンダード紙の記事
https://www.standard.co.uk/news/uk/meghan-markle-suing-newspaper-over-publishing-private-letter-as-harry-claims-she-is-being-vilified-a4251481.html

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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