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【編集部記事】フランスで昨年可決された「流通されていない20世紀の商業書籍のデジタル化に関する法律(Loi relative à l’exploitation numérique des livres indisponibles du XXe siècle)」が、意外な展開を見せ始めた。フランス国立図書館が保有する蔵書が、米国でプリント・オン・デマンド書籍で販売されるようだ。
同法は、2000年12月31日以前に出版された書籍で現在流通していない作品を、文化省認定団体が電子化権を強制取得し、半年以内に作家本人から拒否連絡がない場合は、そのまま電子化権を発行元出版社・フランス国立図書館にライセンスするというもの。可決前から、欧州の作家たちの間で著作権法違反であるとデモが起こっていたが、そのような中での強制サービスインとなった。
これに着目したのが米国の書籍流通大手Ingram Group(本社:米国テネシー州)。同社は7月2日、仏Hachette Livre社と提携し、スキャン書籍6.5万点を米国内で販売開始することを発表した。本質的には、国境をまたぐことで、蔵書→スキャンデータ→紙書籍化を実現するという新しいビジネススキームなのかもしれない。【hon.jp】
問合せ先:Library Technology Guideの記事( http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=18140 )