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59歳。黄昏時に降りかかる、生と死。
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書誌情報や表紙は本稿執筆時点のものであり、刊行時には変更されている可能性がありますのであらかじめご了承ください。
愛するいのち、いらないいのち
冨士本由紀/光文社
内容紹介
父はウンコ臭い。風呂に入らない。唯我独尊。文字通りのくそじじいとなった。母の死後、帰省するたび、実家はガラクタで埋め尽くされている。認知症で糖尿病で独居では、このゴミ屋敷では暮らせない。そして父は糖尿病の管理さえすれば百歳までも生きるらしい。冗談ではない。私はもうすぐ60歳なのだ。わがままに付き合い、食事や排便の世話をしながら余生を終えるなど、まっぴら御免だ。なぜなら、父と私は血が繋がっていない。正確には、死んだ母の再婚相手である。結局、 父は施設に入ることになった。
実は私は、いい歳をして結婚をした。30年近くもこっそりつき合って、60に手が届こうかという今頃、やっと籍を入れたという笑い話のような経緯がある。夫は元クリエイターで、バブルがはじけ、彼自身も枯渇し、崩壊し、忘れ去られた、そんな男と築48年の団地で倹しく暮らす日々。仕事のない男を抱え、自分の老後のためにと、遠路を行き来をし、施設探し、契約、説得、留守宅の管理・・・時間に、お金に、振り回され、仕事は、定年は、介護の終わりは。。。
そんな矢先、夫に癌がみつかる。神は老いた養父の死を願うような不埒な私に、罰として私の一番大切なものを奪うことに決めたのだ。
父の介護と夫の闘病を抱えた還暦女のリアルな日常。『ひとさらいの夏』の著者10年ぶりの新作!
おすすめコメント
認知症で糖尿病で独居で血のつながっていない父の介護。30年近く付き合ってやっと籍を入れられた夫の癌発覚。リアルすぎてヒリヒリするような傑作です!
販促プラン
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★1月31日まで★
03-5395-8116
出版情報
発行形態:ソフトカバー
ISBN:9784334913359
ジャンル:文芸小説
刊行日:2020/02/20
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