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金田一京介がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれる、壮大にして胸に迫る書き下ろし長篇。
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熱源
川越宗一/文藝春秋
内容紹介
樺太で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのちに、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。彼が祖国とするポーランド・リトアニア共和国は、三度に渡り国土を分割され、いつのまにか地図からその姿を消していた。強烈な同化政策によりポーランド語を話すことも許されなかった彼は、サンクトペテルブルグの学生たちによる皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守りたいもの、継ぎたいものを確認しあう。
樺太の厳しい風土や、トンコリ(五弦琴)の澄んだ音色、アイヌの風俗が鮮やかに描き出されます。金田一京介がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれる、壮大にして胸に迫る書き下ろし長篇です。
おすすめコメント
昨年、『天地に燦たり』で松本清張賞を受賞。新人らしからぬ壮大なスケールで選考委員からも大絶賛。ついに、最新作が発売となります。今回の舞台は樺太。前作を超えるスケールをお約束いたします。これほど濃い作品を書ける新人作家はおりません。是非ともご一読いただき、ご感想をお寄せください。よろしくお願い申し上げます。
出版情報
発行形態:ハードカバー
ISBN:9784163910413
税抜価格:¥1,850 (JPY)
ジャンル:文芸小説
刊行日:2019/08/26
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