“電子書籍の父”がProject Gutenbergの歴史を執筆、PDF形式で公開

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 現在の電子書籍の原型ともいわれ、著作権切れの有名著作のデジタル公開を34年も前から続けてきた米国「Project Gutenberg(グーテンベルグ・プロジェクト)」の創設者Michael S. Hart氏は現地時間7日、同プロジェクトの歴史を紹介した著作『A Brief History of Project Gutenberg』のドラフト版(英文)をPDF形式で公開した。

 1971年、当時まだイリノイ大学の学生だったHart氏は大学保有のXerox製メインフレーム機の上で著作権切れ有名著作のデジタル図書館をつくろうと思い立ち、「Project Gutenberg」を立ち上げた。最初の登録作品は米国憲法の元となった独立宣言書『Declaration of Independence』で、Hart氏自らタイプ入力し、それが全米の計算機ネットワークに広がっていったのが電子書籍の始まりとも言われている。Webサイトはおろか、まだパソコンすらこの世に存在しなかった時代の話である。今回公開された同PDFはまだドラフト版で、まだ大半の章が未完の状態だが、すでに電子書籍の歴史を知るうえで貴重な記述もいくつか入っており、業界関係者は必見だろう。

 なお、同PDFは6日から北米で始まった「電子書籍週間」を記念して同氏が執筆を始めたもので、ダウンロードは自由となっている。

【関連サイト】
『A Brief History of Project Gutenberg』PDF(英文)のダウンロードURL
http://www.biffmitchell.com/eBook_Week/Gutenberg.pdf
Project Gutenbergの本家サイト(英文)
http://www.gutenberg.org/
カナダの作家たちを中心に3月の「電子書籍週間」参加キャンペーン始まる(2月14日)

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