クリスマス商戦を控え、9月末までの統計で紙の本が好調なアメリカ

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 2018年第3四半期を終えたところでアメリカにおけるプリント本の売れ行きは全体で昨年度比で2.5%上昇と好調であることがNPDブックスキャンの報告でわかったと業界誌パブリッシャーズ・ウィークリーが報じている。

 重要なカテゴリーである「adult nonfiction(一般書ノンフィクション)」は冊数で5.7%アップで、ミリオンセラーとなったマイケル・ウォルフの『Fire and Fury』やボブ・ウッドワードの『Fear』といったトランプ本の売り上げが貢献している。この2タイトルの他には、住まいのレノベーションを見せるリアリティー番組で人気のゲインズ夫妻の『Magnolia Table』という料理本、レイチェル・ホリス著のセルフヘルプ本、『Girl, Wash Your Face』などが上位を占める。

 その一方でフィクションは冊数で4.3%の減少を見せるなど苦戦している。トップにはビル・クリントンとジェームズ・パターソンがコラボした新作『The President is Missing』が入っているが、カテゴリー別では「宗教」が43%も落ち込んでいる。

 フォーマット別では、ハードカバーは6%増でマスマーケット・ペーパーバックは相変わらず2.3%減だがそろそろボトムアウトの様相を呈している。オーディオブックは全体としては好調だが、CDなどの現物でのフォーマットが26.6%落ち込み、デジタルダウンロードに移行していることがわかる。

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著者について

About 大原ケイ 289 Articles
NPO法人HON.jpファウンダー。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。
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