「売上金vs.ライセンス収入」問題がついに電子書籍界にも引火、加Harlequin社に対し作家陣がクラスアクション訴訟

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【編集部記事】2年前の米国裁判所の判決が発火点となり、現在デジタル音楽業界で拡がっている大騒動が、ついに電子書籍出版界にも引火したようだ。

 電子書籍ニュースサイト「Digital Book World」によると、女性向け小説出版大手のHarlequin Enterprises社(本社:カナダ・オンタリオ州)に対し、同社作家陣が電子書籍版のロイヤリティー支払いについてクラスアクション訴訟を起こした模様。

 焦点となっているのは、電子書籍ブームが起こる前の1990〜2004年に交わされていた出版契約書の文言。作家陣の主張によると、Harlequin社が当時交わした文面では、電子書籍版のロイヤリティが「定価ベースの売上金」を元に算出されていることが明記されているにもかかわらず、Harlequin側は無断で支払額の少ない「2次ライセンス収入」を元にした算出方法でロイヤリティ計算を行なっているとのこと。

 デジタル音楽業界では、今年に入り、 Rob Zombie氏やRick James氏の事務所が大手音楽レーベルUMGに対しロイヤリティ差額分の計算方法について争っており、すでにデジタル知財業界は大騒ぎとなっている。その渦中に、出版界もついに引きずり込まれることになったようだ。【hon.jp】

問合せ先:Digital Book Worldの報道( http://www.digitalbookworld.com/2012/press-release-says-harlequin-sued-over-e-royalties/

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