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ツンデレ天皇と中国から来た猫の、痛快平安ストーリー!
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書誌情報や表紙は本稿執筆時点のものであり、刊行時には変更されている可能性がありますのであらかじめご了承ください。
天邪鬼な皇子と唐の黒猫
渡辺仙州/ポプラ社
内容紹介
「猫なんか好きじゃない。仕方なく飼ってるだけ」と言いながら『寛平御記』に猫のことを延々と綴り残した宇多天皇(867-931年)。史実をベースにした創作物語です。
その昔。蘇州で商人につかまって倭国(日本)に運ばれてきた黒猫は、時の天皇に献上され、息子の定省(さだみ)に飼われることに。猫を理解しない定省の待遇に辟易しつつ、手ずから用意してくれる乳粥がうまくて気に入ります。
のんびり平和にぐうたら猫生を送ることを望むクロですが、生真面目で融通のきかない、けれど善人の定省が、太政大臣の陰謀で即位させられ、政争に巻き込まれて窮地に陥ったのを助けようと、ひと肌脱ぐことに──。人語を解し、「覇王」の呼び名と記憶をもつ猫の活躍はいかに。
おすすめコメント
「おれさま」という黒猫の一人称で物語は進みます。顎をなでさせてやったり、膝の上でまるくなってやったり、己のかわいさを知り人ころがしをする黒猫、小憎らしいやつです。
しかしなんといっても、情に厚くまっすぐ生きようとする定省にも、強くてクールな黒猫にも人間的な(?)魅力が多分にあり、「猫なんか」と散々言っていた定省とクロの間に、いつの間にか深い絆が生まれているところが魅力です。ボロボロになって帰ってきたクロを迎える定省のセリフに、不覚にもキュンとしていただきたいと思います。
出版情報
発行形態:ハードカバー
ISBN:9784591164921
本体価格:¥1,500 (JPY)
ジャンル:歴史・時代小説 , 児童書/絵本
刊行日:2020/01/10
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