エルゼビアがオープンアクセスでノルウェー学会と合意へ

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 学術出版のエルゼビアがノルウェーの学会グループと合意に達したと「ネイチャー」誌のニュースサイトが伝えた。

 1年に及ぶ交渉の末、ノルウェーの大学や研究所46団体の研究者がエルゼビアの学術雑誌約2800誌にアクセスできるようにした「Read-and-Publish」と呼ばれる方法で、1850の論文が発表と同時に無料で読めるようになる。これによりノルウェーで毎年発表される論文の9割がカバーされる。

 これまで購読料とオープンアクセスの発表料金が一体となったエルゼビアの学術雑誌アクセス料金形態について、出版社や大学図書館のグループが対立していた。学会や各国政府担当省がオープンアクセスを求める中で、ワイリーなど他の大手学術出版社も近年「Read-and-Publish」を進めているが、エルゼビアは図書館側が不当にサービス料を安くしようとしていると抵抗していた。

 オランダに本社を置くエルゼビアは、ノルウェーの他にドイツ、スウェーデン、ハンガリーとも交渉中で、契約更新されないため、エルゼビアの最新論文へのアクセス無しの状況に置かれている。アメリカでも最大の公立大学であるカリフォルニア大学でも2月にオープンアクセスを求めて購読料更新を拒否したところだ。

参考リンク

ネイチャー誌の記事 
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01349-6
エルゼビアのニュースリリース
https://www.prnewswire.com/news-releases/norway-and-elsevier-agree-on-pilot-national-licence-for-research-access-and-publishing-300836223.html

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About 大原ケイ 180 Articles
NPO法人HON.jp 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。

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