「Kindle向け電子書籍が1冊売れるたびに、Amazonは2ドル損をする」米調査会社がビジネス試算レポート

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【編集部記事】メディア業界向けマーケティング調査会社TBI Research社(本社:米国ニューヨーク州)が先月発表したレポート記事が、現地の電子書籍関係者たちの間でちょっとした話題になっている。

 当該記事は11月20日に掲載されたもので、米国内の電子書籍流通仲介業者(取次)は一般的に赤字操業を強いられる状況にあるという内容のもの。その代表例としてAmazon社の電子書籍ビジネスの試算を行っており、同社がKindle向け電子書籍を1冊売るたびに2ドル損失を被っている現状を指摘。これは、9.99ドル以下の小売価格が一般的となっている電子書籍業界において、大手出版社側が紙書籍との価格差を大きくしないために卸価格を12ドル以上で維持していることが原因だという。その差損負担のため、大手出版社が譲歩しない限り、当面はAmazonなどの流通仲介業者側は損失をひろげることになるだろうと警告している。

 本レポートはかなり注目されているようで、すでにO'Reilly Media社のTim O'Reilly氏などがコメント欄に指摘を書き込んでいる。
【hon.jp】n

問合せ先:米TBI Research社のレポート記事( http://www.tbiresearch.com/e-readers-should-drive-profits-for-both-distributors-and-book-publishers-2009-11

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