日販がAnthropicへの書籍販売を認める回答など 日刊出版ニュースまとめ 2026.10.08

【写真】オリオン書房 ノルテ店+猫
Photo by Ryou Takano(+Adobe Firefly 生成塗りつぶし“寝転んでいる茶黒さび猫”)
noteで書く

《この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です(1分600字計算)》

伝統的な取次&書店流通の商業出版から、インターネットを活用したデジタルパブリッシングまで、広い意味での出版関連ニュースをデイリーでまとめて配信。ボットではありません。AIも使っていません。中の人がすべて自分の目で読んで、手作業でまとめています。2026年度のピックアップログ全件はこちら。

政治

「海賊版王国」ベトナム、サイト運営者を初立件 日本コンテンツを保護〈日本経済新聞(2026年10月6日)〉

「海賊版に対する総合的な対策メニュー(PDF)」にも書かれている、外務省のお仕事……のはずですが、名前が出てこないなあ(鷹野)

社会

「AIの多少の悪影響は許容すべき」 OpenAIアルトマン氏、“AIが暴走”してなおAnthropicと主張がズレる訳〈ITmedia ビジネスオンライン(2026年10月7日)〉

米国で広がるAIへの反感、本当に嫌われているのは何か?〈MIT Tech Review(2026年10月7日)〉

100字でつづるSFな日常 「ほぼ百字小説」投稿し続け11年〈日本経済新聞(2026年10月7日)〉

AI破滅論と『終末ファシズム』、そしてアポカロプティミストとして生きること〈WirelessWire & Schrödinger’s(2026年10月7日)〉

米の公立学校で「禁書」が大幅増 年1万件超、日本の漫画も〈47NEWS(2026年10月6日)〉

マンガアプリは「無料勢」が多数派?基本有料利用は半数以下、多くが「待てば無料」「まるごと無料」活用〈オタク総研(2026年10月6日)〉

知らなきゃ損する“秋の読書”シュウカン! 自宅から数百万冊の資料にアクセスできる国立国会図書館「デジタルコレクション」 登録方法と便利な使い方とは〈VAGUE(2026年10月6日)〉

「AI執筆疑惑」でベストセラーに 読みやすさに潜むワナ? 欧州文学界で論議 パリの窓〈産経ニュース(2026年10月6日)〉

雑誌記事を「ニュースまとめサイト」に無断転載、運営者の男性に罰金50万円の略式命令〈産経ニュース(2026年10月6日)〉

トルコで開かれた日本文化・アニメイベントが暴徒の襲撃を受け、中止を余儀なくされる〈ニューズウィーク日本版(2026年10月6日)〉

こちら、X(旧Twitter)で騒ぎになっているのは認識していましたが、国内のまともなメディアではこれが初めての報道でしょうか。ニューズウィークは明言を避けているようですが、どうやら「イスラム原理主義グループによる襲撃」のようです。「子供たちの将来と私たちの価値観にとって悪い手本となる」「社会の家族構造や国家的・精神的価値観に反する」などと主張。「当局による逮捕、捜査、公式声明は一切出ていない」というのが不気味。「トルコは親日国」という評判もいまは昔か(鷹野)

経済

【出版コンテンツの海外展開レポート 欧米市場の可能性を探る】⑤ 成長を続ける新世代の書店主に聞く㊦ ブゴン・イヴ〈The Bunka News デジタル(2026年10月7日)〉

【続報】日販GHD アンソロピックへの書籍大量販売認める 出版社個別照会を受け付け〈The Bunka News デジタル(2026年10月7日)〉

日販から回答が出たことを受け、業界紙・経済紙のみならず一般紙も一斉に報じています(鷹野)

アンソロピックへの書籍販売、適法でも出版社反発 業界ルール求む声〈日本経済新聞(2026年10月7日)〉

日経は上野達弘氏(早稲田大学教授)から「日本の著作権法では適法になる」「本の内容そのものが出力されない限り、直近の訴訟例では米国でも適法となる可能性が高い」というコメントをとっています。出版社側としては「信義にもとる行為」という批判をするしかない感じ。むしろ「取次が売らなくなっても電子商取引(EC)サイトや古書店から買えばいいだけ。根本的な解決にはつながらない」という出版関係者(匿名)の声が冷静で良いなと思いました。問題はどうやってその「根本的な解決」をするかですが……(鷹野)

日販がアンソロピックに日本の書籍を無断で販売、大量スキャンでAI学習に利用か…出版関係者「許せない」〈読売新聞(2026年10月6日)〉

「許せない」が一般ユーザーのツボに入ったのか、恐らくいちばんバズってるのはこの記事。「合法なのに何を言うか」など出版社に対する反発の声が目立ちます(鷹野)

出版取次の日販、米AI企業への書籍販売を認める 業界団体に回答〈朝日新聞(2026年10月6日)〉

朝日新聞には子会社の名前「日販IPS」が明記されてました(後追いになった文化通信も書いてます)。グループ内で書籍の輸出入を担当する企業ってことですね。私としては前にも書いたように、卸の立場で直接売ったのでないなら、とくに問題はないというスタンスです。Central LibraryをRAG用途で使わないのであれば。使うならRAGで参照する度に対価を寄越せ、ですね(鷹野)

これは単なるポップアップショップの延長ではない ドン・キホーテ役員が語る『週刊少年マガジン』常設ショップ開店の「狙いと見通し」(菊池 健)〈マネー現代 | 講談社(2026年10月7日)〉

Auftakt der Frankfurter Buchmesse: Der doppelte Raubzug der KI: erst die Bücher, dann das Denken(フランクフルトブックフェア開幕:「AIによる二重の強盗:まずは書籍、そして思考」)〈Börsenblatt(2026年10月6日)〉

月刊誌「サッカークリニック」休刊を発表 32年の歴史に幕 「紙媒体に区切り」〈スポニチ Sponichi Annex サッカー(2026年10月6日)〉

技術

1億件超えの「楽天会員」情報が闇フォーラムで販売? 楽天「漏えいは確認されていない」〈ITmedia NEWS(2026年10月7日)〉

「WordPress 7.1.3」が公開、7件の脆弱性と4件の不具合を修正〈窓の杜(2026年10月7日)〉

朝起きたら管理中のサイトすべて WordPress 7.1.3 に自動更新されていたので、朝飯前にプラグインの更新作業をしておきました。Anthropicから報告された脆弱性の更新も含まれているのですね。良い貢献(鷹野)

【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】新Kindleで味わう、表示30%高速化と140gの軽さ。ただし価格は1万円アップ〈PC Watch(2026年10月7日)〉

ローエンドで2万9980円……いくら円安でも高くなりすぎ(鷹野)

なぜ答えが揺れ、堂々と間違えるのか ―― 確率で動く生成AIの正体:エグゼクティブための「生成AIのトリセツ」〈ITmedia エグゼクティブ(2026年10月7日)〉

わかりやすい(鷹野)

Pangram CEO says ‘no bias’ in its AI-detection tool, as adoption rises(パングラムのCEOは、AI検出ツールの導入拡大に伴い、「偏見はない」と述べている)〈The Bookseller(2026年10月7日)〉

ほんまかいな(鷹野)

RedditのRSSフィード廃止と公開API閉鎖は開かれたウェブの終焉の象徴的なニュースかも〈YAMDAS現更新履歴(2026年10月7日)〉

イベント

日本出版学会 出版産業研究部会・出版デジタル研究部会 共催「『電子書籍市場』から『デジタルパブリッシング・コンテンツ市場』へ」報告者:柴谷大輔氏(株式会社インプレス インプレス総合研究所)〈オンライン/10月8日〉

日本出版学会 出版フィールドワークプロジェクト・関西部会「ジュンク堂書店創業者・工藤恭孝氏 公開インタビュー」〈神戸市中央区(珈琲春秋 Kobe 三宮店)/10月10日〉

日本電子出版協会「基礎からのデジタルフォント」講師:山本太郎氏〈オンライン/10月13日〉

日本電子出版協会「AI普及時代に出版社が留意しておくべき著作権の論点 2026年」〈オンライン/10月14日〉

紀伊國屋書店「若者は本を読まないの? 「読解力」ってなんだ?」飯田一史氏『「若者の読解力低下」というウソ』(集英社インターナショナル)×稲田豊史氏『本を読めなくなった人たち』(中央公論新社)〈東京都新宿区(紀伊國屋書店 新宿本店)/10月22日〉

【イベント】大阪工業大学 大学院 知的財産研究科「世界に広がるマンガ、立ち塞がる海賊版サイト」講師:伊東 敦氏(一般社団法人ABJ理事兼事務局長 / 集英社社長室顧問)〈大阪府大阪市旭区(大阪工業大学梅田キャンパス)+オンライン/10月23日〉

日本電子出版協会「デジタル出版社インプレスの歩みと、技術書サブスク『テックリブ』」講師:高橋隆志氏〈オンライン/10月23日〉

日本出版学会 学術出版研究部会「学術コミュニケーションにおける書籍出版:課題と展望」〈東京都新宿区(早稲田大学)/10月23日〉

「出版業界は沈没しない!──これからの出版人のためのライトなトーク」登壇者:渡辺沈没氏、高野翔氏〈東京都三鷹市(本と珈琲の店 UNITÉ)+オンライン/10月24日〉

日本電子出版協会「『紙』から『Web』、そして『AI』へ——『@IT』起業からメディアの現在を考える 2026年」講師:藤村厚夫氏・新野淳一氏〈オンライン/10月26日〉

日本電子出版協会「デジタル辞書の40年」講師:永田健児氏〈オンライン/10月29日〉

日本出版学会賞 受賞記念講演会「外地書店・外地取次研究の現在地──わかったこと、わからなかったこと」講師:日比嘉高氏(名古屋大学大学院人文学研究科 教授)〈オンライン/10月29日〉

本の学校 出版シンポジウム 2026 in東京 書店再興会議「これからも本を売り続けていくために」〈東京都品川区(きゅりあん 品川区立総合区民会館)/11月15日〉

日本図書館協会 出版流通委員会「公共図書館における電子書籍提供サービスの実際:導入と運用」〈東京都中央区(日本図書館協会研修室)+オンライン/11月28日〉

日本出版学会「2026年度秋季研究発表会」&「新潟市内マンガ関連施設視察ツアー」〈新潟県新潟市(開志専門職大学)/12月5日~6日〉

お知らせ

文学フリマ福岡12に出店します

10月4日(日)に博多国際展示場で開催される文学フリマ福岡12に出店します。ブース番号は A-05〜06 です。

新刊『出版とフリー 〈無料〉との競争の果てに起きたこと』について

クリス・アンダーソンの名著『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』(2009年・NHK出版)を再読し、日本の出版状況に合わせて考察した10年前の連載コラムが本になりました。最終章は書きおろしの「生成AIとフリー」です。

非営利かつ無料メディアの継続と発展のための約束について

記事の閲覧中にメルマガ登録や寄付を促すメッセージを表示するようにした理由について説明しています。

ポッドキャストについて

「HON.jp Podcasting」をSpotify、Apple、YouTube、Amazonなどで配信中(現在手が回らないため少し休止中です)。出版関連ニュースをぐぐっと深掘りしています。番組の詳細やおたより投稿はこちらから。

HON.jp Readersについて

HONꓸjp News Blog をもっと楽しく便利に活用するためのユーザー制度「Readers」に登録すると、HONꓸjp News Blogの限定公開記事が読めたり、記事にコメントできるようになったり、更新通知が届いたり、広告が非表示になったりします。詳しくは、こちらの案内ページをご確認ください。

SNS公式アカウントについて

HON.jp News Blogでは以下のSNSにて公式アカウントを運用し、広い意味での出版関連ニュースをメディアを問わずキュレーションしています。ボットではありません。中の人が自分で選んだ記事を手作業で投稿しています。お好きなプラットフォームでフォローしてください。なお、Facebookページはリンク投稿が規制されるようになってしまったので、運用を止めました。

Bluesky
Mastodon
Threads
𝕏(旧Twitter)

広告

広告掲載のご案内バナー画像
新刊『出版とフリー』のご案内バナー画像

著者について

About HON.jp News Blog編集部 2567 Articles
HON.jp News Blogは、これからも本(HON)を作ろうとしている人々に、国内外の事例を紹介し、デジタルパブリッシングを含めた技術を提供し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えるメディアです。運営は、NPO法人HON.jp メディア部会が行っています。

0 コメント
高評価順
最新順 古い順