芥川賞受賞作『コンビニ人間』がイギリスで再人気に

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 1年近く前に英語で刊行された村田沙耶香『コンビニ人間』が、今頃になってベストセラー入りしている。ロンドンでいちばん大きい店を構えるフォイルズ(foyles)書店がプッシュしたのが功を奏したようだ。

 イギリスでは『コンビニ人間』のハードカバーが出たのが昨年3月、ソフトカバーは今年5月に予定されているが、昨年暮れにフォイルズ書店が社員総出で決定するフィクション部門の「今年のベスト」として選ばれた。さらに、版元のポートベロ・ブックスと組んで夏からフォイルズ版のソフトカバーを提供し、他の2部門(ノンフィクションと児童書/YA)をバンドル化して売り出すなど、大々的にマーケティングを展開してきた。

 その一方で、フォイルズ書店は昨年9月に全英一のチェーン店であるウォーターストーンズに買収されるというニュースが流れ、ポートベロ・ブックスは親会社の文芸誌「グランタ」により、吸収されたばかり。なんとも足元のおぼつかないイギリスデビューになってしまったが、村田の2作目として『Earthlings(地球星人)』が決定している。

参考リンク

今年のベストを紹介するフォイルズ書店のページ
https://www.foyles.co.uk/Books-of-the-Year
フォイルズのベスト本を伝える英業界紙The Booksellerの記事(有料)
https://www.thebookseller.com/news/convenience-store-woman-crowned-foyles-fiction-book-year-901526

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About 大原ケイ 135 Articles
NPO法人日本独立作家同盟 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。

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