アイブリッジ 「電子出版」についてのアンケート結果を発表

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アイブリッジ 「電子出版」についてのアンケート結果を発表
『電子出版、8割が「読んだ事がない 』(2004年10月29日)

 アイブリッジ株式会社(本社:大阪市福島区、代表取締役社長:松田 泰治)が展開するインターネットリサーチサービス、リサーチプラスは昨年に引き続き、「電子出版(小説)」についてのアンケート調査を、インターネットユーザー300名(男性161名・女性139名)に対して行い、その結果を発表した。

 今回のアイブリッジの調査によると、メールまたはWebサイト上で「小説(10ページ以上)を読んだ事がある」と回答したのは、昨年よりわずかに増加しているものの28.7%(86名)にとどまり、うち12.7%(38名)が「読んだ事はあるが、途中で読むのを止めてしまった」と回答しているのがわかった。

 「読んだ事がある」としたユーザー86名に対し、読んだことのある小説の提供形態を尋ねたところ(複数回答可)、最も多かったのは「PCでWebサイトに接続して読んだ」で、他を大きく離して62.6%(62名)を集めトップ。以下、「携帯電話でWebサイトに接続して読んだ」11.0%(11名)、「PCでメールとして配信されてきた」9.1%(9名)、「PCで専用のビュワーをダウンロードして読んだ」8.1%(8名)となっており、PC/携帯関わらず「Webサイトに接続して読む」というユーザーがほとんどだった。また、携帯電話とは異なるラインで「モバイルPC」と位置づけされている「PDA」については、「PDAでWebサイトに接続して読んだ」2.0%(2名)、「PDAでメールとして配信されてきた」1.0%(1名)と、併せて3%程度にとどまっている。

 電子出版経験者86名のうち、「書籍」の形態以外で小説を読んでみて「便利と感じた」ユーザーは昨年より10ポイント減の38.4%(33名)。その理由としては「無料で読めたから」が最も多く、その他には「時間を気にせず、気軽に読める」「手に本を持たなくてよかったから」「お得だと思った」などが挙げられた。対して、昨年より10ポイント増の「不便だった」61.6%(53名)と回答したユーザーは、そのほとんど全員が「目が疲れる」と回答。その他では「机の前でしか読めない(PCユーザー)」「パケット代がかかる(携帯ユーザー)」となっている。

 一方、「読んだ事がない」と回答した全体の71.3%(214名)のユーザーは、その理由(単回答)に「書籍で読むので、あまり必要がない」47.7%(102名)、「小説に興味がない」21.5%(46名)と、「電子書籍に対する興味」自体がないという答えが多く見られたが、「そんなサービスを知らなかった。興味はある」とのユーザーも27.1%(58名)存在しまた。しかし昨年と比べると、「知らないが興味がある」としたユーザーは約20ポイント減少している。

 最後に電子出版利用経験者86名に対し、「有料の電子出版サービス」の利用経験と「電子出版に料金を支払うメリット」を尋ねたところ、「冊数が多い場合は持ち運びや保管場所の面でメリットがある」とする人もいるものの、「お金を払うなら形にあるもの(書籍)を買う」「書籍は図書館であれば無料で借りることもできる」といった理由から、「利用したことも、その予定もない」というユーザーが67.4%(58名)を占めて最も多く見られた。また、「利用したことはないが、利用してみたい」24.4%(21名)という回答からは、「保管に大きな場所をさくことがなくなる」「書店にわざわざ行かなくてもよいのがメリットと思う」「本を傷めることなく読める」「実際の書籍より値段が安いといいと思う」など、「利用したことがある」8.1%(7名)ユーザーと同様の声があがっている。

 これらの結果は、昨年とほぼ同様の部分が多かったが、わずかながらも「電子書籍」の利用者は増加しており、またその使用感についても多くが満足しているようだ。また、有料サービスについては利用意向を示さないユーザーがやはり多く見られたが、「利用したことはないが、利用してみたい」という人がわずかながら増加するなど潜在的なユーザーは確実に存在していることがわかった。

【関連リンク】
アイブリッジ(株) ホームページ
http://www.ibridge.co.jp/
調査協力:チアーズ合資会社

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