「Yahoo!ブックストア」が来春、「ebookjapan」へ統合 ~ その前準備として本棚連携機能が追加

Yahoo!ブックストア

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 株式会社イーブックイニシアティブジャパンとヤフー株式会社は12月20日、「Yahoo!ブックストア」で購入した本を「ebookjapan」で閲覧できる、本棚連携機能をリリースした。また、来春以降に「Yahoo!ブックストア」を、「ebookjapan」に統合することも発表した。

 「Yahoo!ブックストア」は2011年11月に、それまでPC専用だった「Yahoo!コミック」を総合型の書店にリニューアルする形でスタートした電子書店。2016年にイーブックイニシアティブジャパンとヤフーは資本業務提携契約を締結し、2017年から「Yahoo!ブックストア」の運営業務をイーブックイニシアティブジャパンが受託していた。

 「ebookjapan(すべて小文字)」は2018年7月に新サービスとしてリリースされたのち、10月にイーブックイニシアティブジャパンが2000年から運営してきた「eBookJapan(BとJが大文字)」の全面リニューアル版であることが発表された。ただし「既存ユーザーの混乱を避けるため」という理由で、当面は「eBookJapan(BとJが大文字)」も並行運用する予定になっている。

 このため現時点ではこの2社によって、「Yahoo!ブックストア」「ebookjapan(すべて小文字)」「eBookJapan(BとJが大文字)」の3サービスが、並行運営される状態になっている。今回の発表は、近々この状態を解消し「ebookjapan(すべて小文字)」へ1本化していくというものだ。

オピニオン

イーブックイニシアティブジャパンの小出社長は、「Yahoo!ブックストア」は女性マンガが多く売れ、「eBookJapan」は男性マンガが多く売れるという色合いの異なる特徴があるため、「現時点ではそれぞれ進めていくのが良いだろうと判断しています」と語っていた(当メディア11月7日付の記事「ヤフーの膨大なデータをフル活用し、ユーザーの嗜好やTPOに合わせたレコメンドを」を参照)。しかし、このタイミングで本棚連携機能がリリースされたということは、筆者が取材した時点でほぼ方針は固まっていたのだろう。とはいえ、2016年の資本業務提携時には既に「将来の統合を検討します」と発表していた。1本化は既定路線と言っていい。

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著者について

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HON.jp News Blog 編集長 / NPO法人HON.jp 理事長 / 日本電子出版協会 理事 / 日本出版学会理事 / 明星大学 デジタル編集論 非常勤講師 / 二松学舍大学 エディティング・リテラシー演習 非常勤講師 / デジタルアーカイブ学会 会員 / 著書『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本』(2015年・インプレス)など
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