トランプ騒動で政治がテーマのノンフィクションが2倍の売れ行きに成長

 アメリカでは2016年の大統領選挙後に新聞購読が増えたことが伝えられているが、ここにきて政治について書かれた本の売れ行きが伸びているとビジネスニュースのブルームバーグが伝えている。

 今月刊行され、1週目に100万部を突破したボブ・ウッドワードの『Fear』や、200万部を越えたマイケル・ウォルフの『炎と怒り』、元FBI長官のメモワール『より高き忠誠』、元スタッフによる暴露本『Unhinged』などの印刷版は755万部に上り、1年前の時点と比べると27%増となっており、曝露本はこれからも刊行される予定だ。

 好調なジャンルは政治だけでなく、いわゆる「セルフ・ヘルプ」のカテゴリーも2018年に入って11%増の売れ行き増を見せている。ブックスキャンの統計によると、アメリカでEブックは2013年を境に減少しており、この第1四半期でも7.5%減となっている。

 これからも、ミシェル・オバマ元大統領夫人の『Becoming』もベストセラー確実で、刊行に合わせて著者が全米を回ると、約6万部を売ることができる、とブックスキャンの親会社NPDのクリステン・マクリーン氏は述べる。また、こういった暴露本をトランプ大統領がツイッターで非難するとさらに売り上げが伸びるという。

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ブルームバーグの記事
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-09-27/trump-turmoil-gives-much-needed-jolt-to-book-publishing-business

藤井太洋の頭の中
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NPO法人日本独立作家同盟 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。