ニッチで少部数の文芸誌を対象にした新文学賞受賞3誌発表

 ニューヨークの上流社会の名士であり、メトロ美術館やクロムウェル・コリヤー誌のパトロンだったホワイティング夫人の名を冠したホワイティング賞は今年から、作家だけでなく文芸誌も対象に授与されることになり、初回はニッチな文芸誌3誌が合同で受賞、賞金を分けることとなった。

 ホワイティング基金は1985年にホワイティング賞を設立、フィクション、ノンフィクション、ドラマや詩歌などジャンルを問わず、毎年複数の新進作家を選んでサポートしてきた。新しく設立されたホワイティング文芸誌賞は、小規模(各誌の年間予算50万ドル以下、15万ドル以下)なprinted(紙に印刷された冊子を出す)文芸誌と、ウェブ上のdigital文芸誌を対象にしている。

 各受賞誌は以下の通り。

  • 年間予算15〜50万ドルの部:「A Public Space」
  • 年間予算15万ドル以下の部:「Fence」
  • デジタル文芸誌の部:「Words Without Borders」

参考リンク

ホワイティング基金ウェブサイト
https://www.whiting.org/writers/whiting-literary-magazine-prizes/current
ニューヨーク・タイムズの記事
https://www.nytimes.com/aponline/2018/06/27/arts/ap-us-magazine-prizes.html

投稿者: 大原ケイ

NPO法人日本独立作家同盟 理事。日米で育ち、バイリンガルとして日本とアメリカで本に親しんできたバックグランドから、講談社のアメリカ法人やランダムハウスと講談社の提携事業に関わる。2008年に版権業務を代行するエージェントとして独立。主に日本の著作を欧米の編集者の元に持ち込む仕事をしていたところ、グーグルのブックスキャンプロジェクトやアマゾンのキンドル発売をきっかけに、アメリカの出版業界事情を日本に向けてレポートするようになった。著作に『ルポ 電子書籍大国アメリカ』(2010年、アスキー新書)、それをアップデートしたEブックなどがある。