九州大学の研究者、機械学習を使って米国Amazon上の書籍の表紙画像を解析、表紙デザインからその作品ジャンルが推測できるか実験

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【編集部記事】米国の有名科学雑誌「MIT Technology Review」が、九州大学の研究者が公開した機械学習アルゴリズムと書籍表紙を使った、作品ジャンル判定の実験論文を紹介している。

 本論文は九州大学大学院のBrian Kenji Iwana氏と内田誠一教授が執筆したもので、タイトルは「Judging a Book by Its Cover」。米国Amazon.com上の137,788作品の表紙画像+ジャンル情報を取得し、8割を機械学習アルゴリズムをトレーニングに使い、1割を検証工程に使用。トレーニング後のシステムに、残った1割の表紙画像を投げ、それら作品のジャンルを見事に当てることができる実験したという。結果、40%の確率で、有力ジャンル候補上位3位に正しいジャンルが含まれていたとのこと。結論として、「表紙デザインだけでジャンル判定するのはまだまだ難しいが、不可能ではない」としている。

 ちなみに、昨年には米国ジョージア州在住の個人作家Jason Van Gumster氏が、同様に作品ジャンル別に表紙デザインに差異があるかどうか実験し、「コミック作品は黄色を多用する」「ミステリー作品はタイトル文字の位置が分散傾向にある」など、おおまかな定番デザインパターンが見えると発表している。【hon.jp】

問合せ先:MIT Technology Reviewの記事( https://www.technologyreview.com/s/602807/deep-neural-network-learns-to-judge-books-by-their-covers/

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