Subject: HON.jp メールマガジン #92 2020年7月27日版 From: HON.jp編集部 Date: 2020/07/27 6:01 To: xxx@xxx 【自社広告】あなたの読み終えた本が、本(HON)のつくり手をエンパワーする活動の力になります。古本で寄付する仕組み「チャリボン」をぜひご活用ください。 https://www.charibon.jp/donation/action.cgi?id=294 ━━━━━━━━━━━━━━━━ HON.jp メールマガジン #92 2020年7月27日版 ━━━━━━━━━━━━━━━━  このメールマガジンは、HON.jp News Blog 編集長 鷹野凌による「出版関連気になるニュースまとめ」やお知らせなどを、原則、毎週月曜日の朝に配信しています。対象は、HON.jp News Blogから購読を申し込まれた方々と、これまでHON.jpとご縁があった方々です。不要な場合はお手数ですが、末尾の「配信停止」からお手続きください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 出版関連気になるニュースまとめ #433(2020年7月19日~25日) ━━━━━━━━━━━━━━━━  編集長の鷹野が気になった出版関連ニュースをピックアップし、独自の視点でコメントします。 【国内】 ◆ 電子図書館 補完的活用で読書機会保とう : 社説〈読売新聞オンライン(2020年7月19日)〉 https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20200718-OYT1T50349/  読売新聞が社説で、電子図書館について論じています。コロナ禍を受け注目されつつありますが、それでもまだ「補完的活用」なのかという思いもあります。ただ、公共図書館向けには普及していない現状を踏まえると、まずは補完的な活用でも構わないから最初の一歩を踏み出して欲しいとも思います。  また、国立国会図書館の電子図書館事業にも触れている点は特筆すべきでしょう。先週のまとめでも触れましたが、これから文化審議会著作権分科会では、図書館での権利制限規定をデジタル・ネットワーク化に対応する検討が進められていくことになっています(↓)。 https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/bunkakai/58/index.html  いまの制度でも、絶版等により入手困難な資料は国立国会図書館でデジタル化され、国立国会図書館の館内限定、あるいは「図書館送信」という形で各地の公共図書館・大学図書館などの館内限定で閲覧できるようになっています。この「館内限定」という縛りがあるため、コロナ禍で一斉に臨時休館が行われたときには、デジタル化された資料なのに、一般の方は物理的にアクセスできない状態になってしまったわけです。  社説の末尾で「著作権者や出版社が不利益を被らないよう」とあるように、恐らく今後、補償制度の議論が進められることになり、公共貸与権の議論が再燃することになるのでしょう。「絶版」なら出版社には権利が存在していないはずだけど、商慣行で「品切重版未定」状態にある(と主張されている)本に対し、補償金制度が果たして成り立ちうるのかどうか。今後の議論を注視したいです。 ◆ リツイートによる写真の切り取りは「権利侵害」、最高裁「発信者開示」認める〈弁護士ドットコムニュース(2020年7月21日)〉 https://this.kiji.is/658195539864487009?c=491375730748638305 ◆ リツイート画像による「権利侵害」…原告代理人が注目する「最高裁判決」のポイント〈弁護士ドットコムニュース(2020年7月23日)〉 https://this.kiji.is/658810794594698337?c=491375730748638305  日本のTwitterユーザー全員に関わる、影響範囲の広い判決。とはいえ、2年前に知財高裁で出た判決が、最高裁でも支持されたという話でもあります(↓当時の解説記事)。 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1806/22/news016.html  ただ、誤解が多いようにも思えるのですが、今回認められたのは、リツイートによる著作者人格権(氏名表示権)の侵害です。リツイートによる著作権(財産権)侵害や著作権侵害幇助は、知財高裁判決でも否定されています。また、Twitter社に対する発信者情報開示請求が認められたとはいえ、損害賠償請求等はまだこれから、という段階。  いずれにしても、話題の画像や映像は、まず無断転載を疑うこと。そして、疑わしい画像や映像は、リツイートしないこと。疑わしい画像や映像を発信する人はもちろん、リツイートする人にもなるべく近づかないようにすること。いまは、誰もがそういうリテラシーを必要とする時代になっている、ということだと思います。 ◆ 集英社、新たな漫画ビジネス求める アイデア持つ起業家へ呼びかけ〈ORICON NEWS(2020年7月21日)〉 https://www.oricon.co.jp/news/2167463/  集英社の新しい試み「集英社スタートアップアクセラレータープログラム マンガテック2020」。以前開催された「少年ジャンプアプリ開発コンテスト」では、入賞企画から実際に「マワシヨミジャンプ」などが世に出ていますが、これをビジネスプランコンテストに拡大したものと言っていいでしょう。例として挙げられている「AI/ハードウエア/XR」はいまどきな感じですが、「建築/美容/農業」は面白い。個人的に、あらゆる題材はマンガになり得ると思っていますが、それはつまり、あらゆるビジネスがマンガとコラボし得る、ということでもあります。 ◆ 社説:読書バリアフリー法 文字文化の恩恵を誰にも〈毎日新聞(2020年7月24日)〉 https://mainichi.jp/articles/20200724/ddm/005/070/074000c  先週ピックアップした、文部科学省と厚生労働省による「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」についての毎日新聞社説です。一定の評価をしつつ、計画に数値目標が盛り込まれていないことや、財源の確保がこれからであることなど、問題点を鋭く指摘しています。文字モノ電子書籍市場はまだ極小であること、儲からないからと電子化が進まないこと、また、音声読み上げに対応しているビューアも、現状では海外事業者が中心であることなど、課題は山積みです。 【海外】 ◆ 無料かつ簡単に本の3Dモデルを作成できる「3D Book Image CSS Generator」を使ってみた〈GIGAZINE(2020年7月25日)〉 https://gigazine.net/news/20200723-3d-book-model-generator/  面白いサービス。カバー画像の3Dモデルというか、3Dっぽく見えるHTMLとCSSを書き出してくれます。カバー画像をクリックした時のリンク先も指定できるので、ランディングページなどに用いると良さそうです。ソースはGitHubで、MIT Licenseで公開されています。 ◆ Twitterのサブスクリプション「年内にもテスト」…ジャック・ドーシーCEOが明らかに〈Media Innovation(2020年7月25日)〉 https://media-innovation.jp/2020/07/25/twitter-subscription-this-year/  7月初旬に求人情報からリークしていて、ジャック・ドーシーCEOがそれを認めたというニュース。リークの時点でいくつか記事が出ていたようですが、見落としていました。まだ開発初期段階だし、広告収益を代替するというより補完的なものだ、という話のようです。ポイントは、有料だとできることが新たに追加されるのか、あるいは、無料だとなにかできなくなるのか、というサービス設計がどのような形になるか、でしょう。パッと思いつくのは、1日あたりのツイート数や文字数、画像の保存容量や期間など、一部のヘビーユーザーに対する制限、でしょうか。 【ブロードキャスティング】  毎週日曜日21時から配信する、30分間のライブ映像番組。上記のニュース紹介や解説を、ゲストとともにより掘り下げた形でお届けしています。7月26日のゲストはシンガーソングライターの池田敬二さんでした。 https://youtu.be/ql3bwiI4Rrk  8月2日のゲストは編集者・文筆家の仲俣暁生さんです。配信終了後はZoom交流会もあります。詳細や申込みは、Peatixのイベントページから。 https://honjp-broadcasting-2.peatix.com/view ━━━━━━━━━━━━━━━━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━━  NPO法人HON.jpは6月27日に、2020年3月期(2019年度)の活動報告会と通常総会を開催しました。資料はまとめて Annual Report として公式サイトで公開してあります。 ◆ 第5期(2019年度)活動報告および会計報告と総会議事録 https://www.aiajp.org/2020/06/activity-report-2019.html ━━━━━━━━━━━━━━━━ 会員申込みや寄付などについて ━━━━━━━━━━━━━━━━  NPO法人HON.jpは、本(HON)のつくり手をエンパワーするため、ウェブメディア「HON.jp News Blog」やメールマガジンなどのメディア事業、出版創作イベント「NovelJam」の開催やセミナー・講習会などのイベント事業、出版事業などを行っています。当法人の事業活動は、みなさまのご支援のおかげで継続できています。いつもありがとうございます。賛助会員(個人/法人)は随時募集しており、さまざまな特典もご用意しています。また、寄付も受け付けています。さらなるご支援をよろしくお願いいたします。 ◆ NPO法人HON.jp賛助会員のご案内 https://hon.jp/news/supporter ◆ NPO法人HON.jpへの寄付受付窓口(Syncable) https://syncable.biz/associate/honjp/donate/ ◆ 読み終えた本で寄付できる「チャリボン」 https://www.charibon.jp/partner/hon-jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━ 広告掲載のご案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━  HON.jp News Blogは、これからも本(HON)を作ろうとしている人々に、国内外の事例を紹介し、デジタルパブリッシングを含めた技術を提供し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えるメディアです。運営は、NPO法人HON.jp メディア部会が行っています。このメディアへの広告掲載は、随時募集しています。当メルマガへの広告掲載も可能です。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。 ◆ 広告掲載のご案内 https://hon.jp/news/ad ----------------------------------- 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