Subject: HON.jp メールマガジン #86 2020年6月14日版 From: HON.jp編集部 Date: 2020/06/15 6:03 To: xxx@xxx ━━━━━━━━━━━━━━━━ HON.jp メールマガジン #86 2020年6月14日版 ━━━━━━━━━━━━━━━━  このメールマガジンは、HON.jp News Blog 編集長 鷹野凌による「出版関連気になるニュースまとめ」やお知らせなどを、原則、毎週月曜日の朝に配信しています。対象は、HON.jp News Blogから購読を申し込まれた方々と、これまでHON.jpとご縁があった方々です。不要な場合はお手数ですが、末尾の「配信停止」からお手続きください。  なお、このメールマガジンは CC BY-NC-SA 4.0でライセンスされています。転送歓迎。ウェブなどへ転載する際は、HON.jp メールマガジンが出典であることを表記するのと同時に、HON.jp News Blogへのリンクを張っていただけると嬉しいです。 https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja ━━━━━━━━━━━━━━━━ 出版関連気になるニュースまとめ (2020年6月8日~13日) ━━━━━━━━━━━━━━━━  編集長の鷹野が気になった出版関連ニュースをピックアップし、独自の視点でコメントしてあります。 【国内ニュース】 ◆ 【出版時評】役割重くなる業界シンクタンク〈文化通信デジタル(2020年6月8日)〉 https://www.bunkanews.jp/article/column/218516/  全国出版協会が設立70周年を迎えたのを受け、星野渉氏が「業界シンクタンクの役割はますます重くなる」「政策立案能力ももつ存在となることを期待したい」と言祝いでいます。個人的には、そうなるためには取次-書店流通以外もスコープに入れなきゃダメだと思います。電子出版は、2014年からようやく対象になりましたが、出版社-読者や出版社-書店の直取引などは、いまだに調査対象外なわけで。出版社-Amazonの直取引社は、すでに66%にまで達してるわけですよね? ◆「NewsPicks Book」終了 幻冬舎・箕輪厚介氏のセクハラ問題で〈ITmedia NEWS(2020年6月9日)〉 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2006/08/news148.html  昨年2月に、幻冬舎とのパートナーシップを解消しようとしたNewsPicksに対し、見城徹社長が激怒した、という事件がありました(↓)。そこから1年ちょっとで、結局終了することに。 https://news.careerconnection.jp/?p=67990  そのいっぽうで、NewsPicksの自社レーベル「NewsPicksパブリッシング」は、他の伝統的出版社と手を組んだりもして、なかなか面白い展開を見せています。出版ジャーナリストの成相裕幸氏によるレポートはこちら(↓)。 https://hon.jp/news/1.0/0/27962 ◆ 読書バリアフリー法施行1年 カギ握る書籍の電子データの扱い〈産経ニュース(2020年6月11日)〉 https://www.sankei.com/life/news/200611/lif2006110001-n1.html  このデータ不正流出・海賊版への懸念というのは、根強いものがあるようです。昨年の出版学会の研究発表会で聴講した「学術書のアクセシビリティ ―― 手話翻訳動画、テキストデータ提供の実践から」のレポート(↓)にも書いたんですが、 https://hon.jp/news/1.0/0/24956  視覚障害者向けにテキストデータを用意してたら、他の出版社から「そういうことをされると困る」と反発されたことがある、というエピソードには本当に驚かされました。機械で読み上げが可能なEPUBリフローで電子出版すればかなり解決できるはずなのですが、まだまだ「売上が見込める本だけ電子書籍を出す」という出版社が多い現実も。コロナ禍を受け、良い変化が起きるといいのですが。 ◆ 「少年ジャンプ」はどこまでジャンプできるのか 「ジャンプラ」と「ゼブラック」が読まれる理由〈ねとらぼ調査隊(2020年6月13日)〉 https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/28835/  コロナ禍対応無料公開で、集英社など出版社系のマンガアプリユーザーがどれくらい増えたかを分析した記事。集英社がとくに強かったようです。若年層が「ゼブラック」で急増したということは、『ONE PIECE』や『NARUTO』の無料公開が効果的だったということなのでしょう。  この記事は集英社が中心で、あまり他社には触れられていませんが、小学館「サンデーうぇぶり」も191%増と奮闘しています。『ハヤテのごとく!』『史上最強の弟子ケンイチ』『結界師』全巻無料公開とかやってましたからね。あとから『MAJOR』『らんま1/2』『みゆき』『うえきの法則』も全巻無料になるという大盤振る舞いでした。 ◆ オンライン授業で著作物「グレー運用」 改正法解釈、苦慮する学校〈西日本新聞(2020年6月14日)〉 https://this.kiji.is/644743988330005601?c=491375730748638305  改正著作権法第35条の「授業目的公衆送信補償金制度」前倒し施行で、教育現場がいまどうなっているかをレポートした記事。文化庁著作権課への問い合わせが「既に公表されている内容ばかり」というのは、なんというか、なかなか言及しづらいものがあります。ちなみに4月10日にHON.jpで書いたこの解説コラム(↓)は、いまのところ4月以降の四半期でいちばんよく読まれた記事になっています。 https://hon.jp/news/1.0/0/29231 【海外ニュース】 ◆ 米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)のマークス館長、新型コロナウイルス感染症拡大下における図書館のデジタルサービス拡充の必要性をNew York Times紙上で主張〈カレントアウェアネス・ポータル(2020年6月8日)〉 https://current.ndl.go.jp/node/41159  物や場所を共有することが感染症拡大リスクに繫がる以上、遠隔で利用できるデジタルサービスへシフトするのは必然的なこと。日本でも図書館が再開する際、返却された資料を念のため数日放置してから配架するとか、紫外線消毒するための機械を導入するところも増えていますが、もちろんそういう対策も必要とは思いますが、まず電子図書館サービス導入しませんか? ◆ OverDrive Holdings, Inc.の全株式譲渡完了のお知らせ〈楽天株式会社(2020年6月10日)〉 https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2020/0610_01.html  最初にお知らせが出てから、売却まで半年かかりました。買った側のKKR(Aragorn Parent)については、大原ケイ氏が初報直後に詳細な解説をしてくれました(↓)。 https://hon.jp/news/1.0/0/27506  また、日本の電子図書館事業「OverDrive Japan」がどうなるか? についての解説はこちら(↓)。まあ端的に言えば、メディアドゥがきっちりやっていく、と。 https://hon.jp/news/1.0/0/27985 ◆ Internet Archive(IA)、“National Emergency Library”の終了を早めることを発表〈カレントアウェアネス・ポータル〉 https://current.ndl.go.jp/node/41213  告訴され、予定より2週間早く終了へ。開始の報を見たとき、さすがにちょっとフェアユースの域を踏み越えてないか? でもコロナ禍を踏まえると期間限定ならギリギリ許容されるか? と判断に迷いました。正しいことだと信じてなされた本来の意味での「確信犯」なら、訴えられても堂々と法廷で争えばいいと思うのですが。今回の緊急図書館だけでなく、以前から行っていた制限付きデジタル貸し出し(CDL:controlled digital lending)まで訴えられてしまったのが、計算外だったのかもしれません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ 会員申込みや寄付などについて ━━━━━━━━━━━━━━━━  NPO法人HON.jpは、本(HON)のつくり手をエンパワーするため、ウェブメディア「HON.jp News Blog」やメールマガジンなどのメディア事業、出版創作イベント「NovelJam」の開催やセミナー・講習会などのイベント事業、出版事業などを行っています。当法人の事業活動は、みなさまのご支援のおかげで継続できています。いつもありがとうございます。賛助会員(個人/法人)は随時募集しており、さまざまな特典もご用意しています。また、寄付も受け付けています。さらなるご支援をよろしくお願いいたします。 ◆ NPO法人HON.jp賛助会員のご案内 https://hon.jp/news/supporter ◆ NPO法人HON.jpへの寄付受付窓口(Syncable) https://syncable.biz/associate/honjp/donate/ ━━━━━━━━━━━━━━━━ 広告掲載のご案内 ━━━━━━━━━━━━━━━━  HON.jp News Blogは、これからも本(HON)を作ろうとしている人々に、国内外の事例を紹介し、デジタルパブリッシングを含めた技術を提供し、意見を交換し、仮説を立て、新たな出版へ踏み出す力を与えるメディアです。運営は、NPO法人HON.jp メディア部会が行っています。このメディアへの広告掲載は、随時募集しています。当メルマガへの広告掲載も可能です。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。 ◆ 広告掲載のご案内 https://hon.jp/news/ad ----------------------------------- 発行人:NPO法人HON.jp 編集人:HON.jp News Blog編集長 鷹野凌 mail: honjp@aiajp.org https://hon.jp/news/ 配信数:2630通 ----------------------------------- 正しく表示されない場合はこちら このメールは、NPO法人HON.jpからのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから購読停止手続きが行えます 本メールは honjp@aiajp.org よりxxx@xxx 宛に送信しております。 関町北3-3-12 NSビル201, 練馬区, 東京都 177-0051, Japan 全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新 | このメールを転送する | 迷惑メールと報告する